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<p>古墳時代の鉄刀に象嵌の銘文 熊本城跡から出土、製作年月日か 江田船山古墳に続く県内2例目、国内では8例目|熊本日日新聞社</p><p>古墳時代の鉄刀に象嵌の銘文 熊本城跡から出土、製作年月日か 江田船山古墳に続く県内2例目、国内では8例目|熊本日日新聞 #熊本のニュース #熊本日日新聞 #熊日 #熊本</p><p></p><p>特別史跡・熊本城跡の千葉城地区(熊本市中央区)から昨年出土した古墳時代の鉄刀に、製作時期を示す象嵌[ぞうがん]銘文があることが27日、市と熊本大キャンパスミュージアム推進室との合同調査で明らかになった。県内での象嵌銘文刀剣の出土は江田船山古墳(和水町)に続く2例目で、国内は8例目という。 会見した市熊本城調査研究センターは「兵庫県の箕谷[みいだに]二号墳から出土した象嵌銘文刀と製作時期などが類似しており、これらと比較することで当時の社会状況や国家形成を知る手掛かりにもなる」と話している。 鉄刀は、旧NHK熊本放送会館跡地の南西側から見つかった。全長約55センチ(刃渡り約41センチ)、幅約3センチで、はみ出し鐔[つば]が残る。昨年10月に市と同大が実施したエックス線CT調査で、鐔に近い部分に象嵌手法で「甲子年五□□」(□は不明)の6文字が刻まれていることが分かったという。 同センターによると、「甲子年[かしねん]」は鉄刀を製作した干支[えと]の年号で、下の3文字は製作月の「五月中」が考えられるという。装飾付大刀の形状から、古墳時代の終わりから飛鳥時代の前半のものとみられるが、「甲子年」の銘文から604年に製作された可能性が高いという。 1962年に確認された古墳時代の横穴墓群10基の近くから出土しており、同センターは「もともと横穴墓にあった可能性がある。中央政府から熊本の有力者に贈られたものではないか」と見ている。 江田船山古墳から出土した県内1例目は、日本最古級の文章が刻まれた古墳時代の銀象嵌銘大刀で、国宝に指定されている。同センターは「今後も調査を進め、刀剣の価値を検討していきたい」と話した。(鬼束実里) NHK跡地の発掘調査で出土した、古墳時代の鉄製の刀(熊本市熊本城調査研究センター提供)</p>