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本書には80篇(へん)ほどの短い文章が収まる。それぞれは大概、2、3の東西の絵画に触れつつはじまる。文章に添えてまず図像が置かれる。該博な知識で細部や背景が言及されるのは当然だが、一般の美術書と大いに異なるのは、絵画が鑑賞されているのではないことだ。では、なにが語られるのか。 短いお…