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「いやー、実は自分でもそう思うんですよね」 重い食材をひょいと持ち替えた谷尻くんが頷(うなず)く。 「あーそう。やっぱり自分でもそう思う?」と世之介。 「電車とか乗ってると、ああ、この子、純朴そうだなーって思うことがあって。これまでそんな風(ふう)に思ったことなかったですからね」 「…