つい先日、三菱ミラージュが生産終了してしまったが、まだまだ三菱車には消えてしまった名車が多く存在する。ここではなかでもキラリと光ったモデル3台を紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/三菱自動車
■三菱の技術上の看板車種だった6代目ギャランVR-4
現在はアウトランダーを筆頭にエクリプスクロス、デリカD:5、そして先日発表された軽のデリカミニなどSUVラインナップ中心の構成となっている三菱。だが、かつてはセダンやコンパクトにもインパクトを放ったモデルが数多く存在していた。
まずはギャラン。もともと初代モデルはコルトギャランの名で登場した小型セダンだったが、代を追うごとに車格が向上していき、ギャランシグマのサブネームも3代目から5代目まではつけられていた。
歴代でも特にエポックメイキングだったのは、1987年に登場した6代目ギャラン。逆スラントしたノーズが特徴的な面構えで、トップグレードのVR-4にはあのランエボにも後に積まれることになる名機、2L直4ターボの4G63を初採用していた。
このVR-4の4G63ターボ、登場初期は最高出力205psで登場したのだが、1989年のマイチェンで5MT車が220ps(AT車は210ps)に向上し、さらに1990年の一部改良で5MT車のパワーが240psに向上。しかも240ps仕様車のボンネットにはエアスクープが設けられているのもポイントだ。
初代ランエボが1992年に登場するまでは、この6代目ギャランVR-4が当時の三菱の事実上の看板モデルとなっており、WRCグループAでも活躍していたのはご存じのとおりだ。
■ギャランの弟分、ランサーも存在感抜群!
そしてこのギャランの下のクラスでひと回り小さいボディサイズのセダンがランサー。1973年に登場した初代からラリーの世界でも活躍し、後の4代目ランサーから設定された初代ランエボ以降もWRCグループAを席巻した。
歴代モデルで2代目のランサーEX時代にも「ランタボ」の愛称で親しまれ、WRCでもこちらも活躍。このモデルのFF版として一時、ランサーフィオーレ(初代~2代目)が重なる形となったが、1988年に3代目ランサーが登場した際にフィオーレは統合されている。
バブル期に開発され、1991年に登場した4代目ランサーではその翌年に初代ランサーエボリューションが登場。6代目ギャランVR-4に代わり、三菱のWRC活動での主役を務めることになる。
なお、日本での最終モデルとなる2007年登場の7代目は国内でのネーミングがランサーから「ギャランフォルティス」に変更。これまた歴代最後のランエボとなったランエボXのベースモデルとなった。
■かつての名車「コルト」の名が30年ぶりに復活!
最後に取り上げるのは2002年に登場したコルトだ。1962年にコルト600が登場して以来、コルト800、コルト1000、そしてコルトギャランなど三菱伝統の小型車のネーミングが突如として復活。
「Zカー」の名称でかつて提携していたダイムラー・クライスラーとの共同で開発されたコンパクトカーだった。初期型モデルでは、当時のデザイナーであるオリビエ・ブーレイによる通称「ブーレイマスク」が採用されたが、賛否を呼んだこともあってマイチェン時にデザインが変更されている。
三菱のベーシックなコンパクトモデルとして1.3Lと1.5LのNAエンジン車をメインにラインナップは構成していたが、そこは三菱、トルクフルな最高出力154ps/最大トルク21.4kgmの1.5Lターボエンジン、4G15ターボを積んだコルトラリーアートを2004年のマイチェン時に追加設定したのに注目。
このラリーアートはコルトのリア部分を300mm延長して荷室スペースを広げた派生モデル、コルトプラスにも密かに設定されていた。
また、コルトラリーアートにはさらなるスポーツモデルの「バージョンR」(MT車のパワーはマイチェン時に163psとノーマル比9ps向上)も設定されていたのも忘れがたい。比較的地味な印象のコンパクトカーだったが、キラリと光るモデルを設定していたのだ。
ほかにもセダンのディアマンテやエメロード、5ドアHBのエテルナなど個性的なモデルをいくつも放っていた三菱。こちらはまた別の機会に!
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投稿 ミラージュだけじゃない!! 消えてしまったのが惜しすぎる! かつて栄華を誇った「三菱車」3選 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。