アストンマーティンは将来のF1マシンの特定のパーツについて、メルセデスへの依存を減らすことに前向きだが、今のところメルセデスとの関係がチームの妨げになっているようなことはないと、テクニカルディレクターのダン・ファローズは語った。
フォースインディア時代までさかのぼると、アストンマーティンは何シーズンにもわたってメルセデスからの供給に依存してきた。ドライブトレインだけでなく、マシンのリヤサスペンションの“非指定部品”、すなわちメルセデスから購入が許可されているパーツについてもだ。
しかしチームオーナーのローレンス・ストロールの指揮の下、アストンマーティンは将来はさらなる独立と、独自のやり方を取ることを目指している。アストンマーティンは現在、最先端の新ファクトリーを建設中であり、その大部分は2023年5月に完成予定だ。これによりチームは次第に新しい時代に入っていくことになる。そしてデザインと製造の独立性を高めることが、アストンマーティンの将来の計画の一部なのだと、ファローズは説明した。
より多くの非指定部品のデザインと生産を内製することについて尋ねられたファローズは、「そうしたことに我々は非常に前向きだ」と最近のメディアとの電話会見で答えた。
「このチームがメルセデスとの関係から得たものは計り知れない。我々が将来に向けて物事を独自のやり方で進めるにあたり、彼ら以上ではないにせよ、少なくとも彼らと同等に行わなければならないことを意識している」
「こうした能力については、意志決定について話す前に、身につけておかなければならないものだ」
話をするなかでファローズは、現在メルセデスに頼っていることで、アストンマーティンが重荷に感じることはないと明確にした。
「将来に目を向ければあらゆる可能性があるし、ローレンスはチームに向けた彼の野望について非常にオープンだ」
「より競争力を上げるために次に何をするべきか評価を行うが、現時点でメルセデスからパーツを購入していることによって、我々が後退しているとは思わない」
それはメルセデスのパワーユニットについても言えることだという。
「メルセデス・ハイパフォーマンス・パワートレインズのエンジンをマシンに使うことが、我々にとってマイナスだとはまったく思わない」
「このエンジンは信頼性があることが証明されているし、必要な時にパフォーマンスが出る。現代のF1でそのことが問題になるとはまったく思わない」