1stハンドから100万キロ以上走行している。アメリカのある男性が、ポルシェ911(996)ターボで、100万キロ以上走破した。これが持久走の物語だ!
世界は本当に面白さで溢れている。(笑)それは自動車の世界においてもそうだ。
この「ポルシェ911(996)ターボ」の走行距離は、地球から月までの往復距離を上回る1,000,000km(!!!)を超えている。しかし、さらに良いことに、このポルシェはワンオーナーで、オリジナルの6気筒ボクサーを搭載している。これは、とても特別な「ポルシェ911」マイルイーターの物語だ。
このクレイジーな話は、2018年11月にエリック カールがFacebookグループ「Apex Automotor」に投稿したのが最初だった。しかし、エリックはポルシェのオーナーではなく、実際のキーパーであるトムと仲の良い友人である。トムは運転が忙しいからか、SNSをやっていない。そこでエリックは、100万km走破したポルシェと、それにまつわるユニークと思われるストーリーを掲載したのだった。
ポルシェ911は1stオーナーから
2018年11月の最初の投稿では、米国登録の「996ターボ」の走行距離は930,416km(578,134マイル)相当であることを紹介した。それでもエリックは、かつて相棒のトムがシルバーターボを新車で購入し、ワンオーナーであったことを説明し、「正気か!?」と書いている。
エリックによれば、トムはターボを年間平均5万5千kmから8万km走らせたが、大きな問題はなかったという。616,000km走行時には、オリジナルの3.6リッター6気筒ボクサーを取り外し、整備と集中的なチェックを行った。
実は、完全なオーバーホールを予定していたのだが、その必要はまったくなかったのだった。細かい整備に加え、両ターボチャージャーを交換し、すでにエンジンが取り外されていたため、分解整備も行った。
コンロッドベアリングのシェルが2つ、少し摩耗していた以外は、すべて予想以上に良好な状態だった。シリンダーバレルまで内視鏡で見て、ここも問題なかった、とエリックは言う。
420馬力6気筒ボクサーエンジン
その後、420馬力の6気筒エンジンは再び組み立てられ、トムは何万kmも走り続けることができるようになったのだ。バケットシートとエアロキットを装着した「996」も、サーキット走行を楽しむために定期的に使用している。ここで彼は、420馬力と560Nmのパワーを持つマニュアルシフトの「911」に良い勝負を挑むことができるのだ。
オーナーのトムが運転に専念している間、相棒のエリックが定期的に更新を行い、コミュニティを盛り上げてくれた。
2019年11月20日、その時は来た: ポルシェはついに魔法の100万kmの大台を突破したのだ! 3年前のあの日から、スピードメーターは999,999kmを刻み続けている。もちろん、トムはその記録を残し、エリックはそれを共有する。
遅くとも毎年11月には、新しいアップデートが行われる。2020年11月には1,038,574km(645,340マイル)、1年後には1,061,686km(659,701マイル)、現在は1,089,291km(676,854マイル)となっている。パンデミックの影響で、この3年間、トムは以前に比べて、あまり運転していないと、エリックはFacebookで説明している。
スポーツカーだって、耐久ランナー
「それほどでもない」、いや、「凄い!」というのは、確かに意見の分かれるところだが。スポーツカーのオーナーで、年間25,000km以上走る人はほとんどいないだろう。しかし、100万km以上走ったこのユニークな「ポルシェ911ターボ」は、それが可能であることを証明している。
2019年にレポートしたコロラド(アメリカ)の黒い「ポルシェ911(991.1)ターボS」ですら、これに対抗できない(ちなみに、このクルマは4年間で40万km近くを記録した)。スポーツカーの中でもポルシェは本当のマイルイーターらしい、耐久性の高い堅牢なモデルと言えよう。
Text: Jan Götze
Photo: Apex Automotor