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<p>電車内長時間閉じ込めで急激ストレス 情報不足も影響、対処法は JR東海道線立ち往生</p><p>電車内長時間閉じ込めで急激ストレス 情報不足も影響、対処法は JR東海道線立ち往生 トイレが使えない状況も予測されることから、利尿作用が弱いゼリー飲料などを常備しておくのも手だとする。モバイルバッテリーのほか、冬場はカイロも心強い。</p><p>大雪の影響でJR東海道線で複数の列車が立ち往生した問題では、長時間車内に閉じ込められた乗客が体調不良を訴え、少なくとも16人が救急搬送された。いつまで続くか分…</p><p>JR東海道線の京都―山科間で停車した車両=25日午前7時42分、京都市山科区(渡辺恭晃撮影) 大雪の影響でJR東海道線で複数の列車が立ち往生した問題では、長時間車内に閉じ込められた乗客が体調不良を訴え、少なくとも16人が救急搬送された。いつまで続くか分からない車内での閉じ込めという過酷な環境に、JR西日本からの情報提供の不足も影響し、乗客に急激なストレスがかかっていた可能性がある。どう対処すればいいのか、専門家に聞いた。 JR西の説明では、24日夜から立ち往生した15本の列車には計約7千人が乗っていた。乗客によると、一部列車では車内に二つあるトイレの一つが使えなくなるトラブルも起きたという。 「今後の見通しが分からない中、(列車が)長時間動かない。情報も不足し、不安になっただろう」と指摘するのは、危機管理教育研究所の国崎信江代表。不安や不満が募ると息苦しさを覚える人もおり、「(乗客は)どう対処していいか分からず、ストレスが大きくなっていったのではないか」と推測する。 こうしたトラブルは悪天候時に限らず、いつ、どこで起きるか分からない。「日頃からカバンの中に最小限の防災用品を入れておいてほしい」と国崎代表。トイレが使えない状況も予測されることから、利尿作用が弱いゼリー飲料などを常備しておくのも手だとする。モバイルバッテリーのほか、冬場はカイロも心強い。所持しているだけで気持ちにゆとりも生まれるという。 複数人が巻き込まれた状況では「隣の人に声をかけるなどし、つらいのは自分だけではないと共有することも大切」(国崎代表)。また現場では多くの人が同様の情報を知りたがる傾向があるとして、国崎代表は「情報を共有すればバッテリーの消費も抑えられる」と話した。 今回立ち往生した車内では20~30分おきに同じ内容のアナウンスが繰り返されるだけだったといい、JR西の情報発信に強い不満を抱く乗客もいた。国崎代表は「30分間隔で情報を流す」とアナウンスするだけでも乗客の不安を緩和する効果はあったと指摘。「乗客の心をつなぐ情報は大切。それだけで救われる人もいる」と述べた。(前原彩希)</p>