レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、2023年にダニエル・リカルドがリザーブドライバーとして待機するのは、限られた数のレースであることを認めた。
マクラーレンを去るリカルドはレッドブルとリザーブドライバー契約を結んだが、ホーナーは例外的な事情がない限り、リカルドをレースシートに昇格させる計画はないことを明確にした。必要に応じてレッドブルのジュニアドライバーであるリアム・ローソンが、チームの第一の代役要員になるのだ。しかしながらローソンは、2023年は日本で全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦することになっており、そのうちの3戦がF1のエミリア・ロマーニャGP(イモラ)、カナダGP(モントリオール)、メキシコGP(メキシコシティ)と日程が重なっている。
この3回のF1レースウイークにローソンは同行できないため、リカルドがレッドブルの公式リザーブドライバーを務める。
「ダニエルを何回かのレースに帯同する予定で、彼はこれらのレースでリザーブドライバーを務める」とホーナーは『Speedcafe』に語った。
「(彼は)おそらくタイヤテストにも参加するだろう。チームに割り当てられるピレリのプログラムだ」
「彼はシミュレーター作業も行うことになる。つまり彼はそうした活動をすべてやることになるし、我々の数多くのスポンサーやパートナーからのビジネス上の要請にも対応することになる」
「特に、現在ダニエルは主にアメリカに拠点を置いているのでそこでの存在感はずっと大きい。来年のアメリカでの3つのグランプリについて、彼はシーズンに向けて忙しい予定を組むことになるだろう」
2021年にマクラーレンでイタリアGP優勝を飾ったことを除けば、リカルドのキャリアにおける8回のF1優勝は2014年から2018年に在籍したレッドブル・レーシングでのものだ。リカルドのマクラーレンでの結末は期待はずれのものになったが、ホーナーは彼が今シーズンの終わりにシートがない状態に直面していることに驚いたことを認めた。
「ダニエルがドライバー市場に出ているのを見て驚いた」
「我々にとっては、ジュニア時代から育成し、レッドブルで育った彼をチームに呼び戻すことは理にかなっていた」
「彼は経験豊富なドライバーで広く注目されている。ダニエルはF1への情熱が少しだけ冷めたのではないかと思う。厳しいシーズンを過ごしたし、特に今年はそうだった」
「コースとファクトリーでサードドライバーとして役目を果たし、あらゆる商業パートナーのイベントにおいて、現在のF1で最も知られた顔を持つ彼がサポート役を務めることは、我々にとって大きな意味がある。その過程でダニエルがF1への情熱を再発見することを願っているが、我々には彼が担当することになるサードドライバーとビジネス活動を超えた役割を負わせる計画はない」