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<p>フォルクスワーゲン・ポロGTI(FF/7AT)【試乗記】 返ってきたビュンビュン系 – webCG</p><p>ビュンビュン系の走りをとるか、GT的な落ち着きをとるか。“実用+α”のスポーツハッチにとって、永遠の悩みかもしれませんね。(堀田剛資)</p><p>いよいよ日本に導入された「フォルクスワーゲン・ポロGTI」のマイナーチェンジモデル。小柄なボディーに高出力の2リッター直4ターボエンジンを搭載したパワフルなコンパクトは、従来型からいかなる進化を遂げたのか? 実際に乗って確かめた。</p><p>端的に言えば、街中での乗り味がゴロゴロと硬い。段差を超えても跳ねこそしないが、強い入力が時折入るし、路面のザラつきが車内に「ゴー」っと侵入してくる。 聞けば試乗車にはオプションの「Sport Select(スポーツセレクト)パッケージ」が装着されており、可変ダンパーが付いていたそうだが、最初はモードを「ノーマル」から「スポーツ」へと転じても、違いがまったくわからなかった。 その責任を誰に押しつけるべきかというと、筆者は同じくスポーツセレクトに含まれるオプションの18インチタイヤだと思う。ただこれを履きこなすためにダンパーやスプリング、ブッシュ類も剛性を高めているのだとしたら、標準の17インチを履いても、その乗り心地は、多少よくなるが完全には取り戻せないかもしれない。 ともかく、デビュー当時はベースグレードと乗り比べて「やっぱり払うものを払えば、上質さは手に入るのだなぁ」と、その格差に苦笑いしたGTIの上質さはなくなっていた。 言い換えれば、18インチを着けた現行型は、ひと世代前のヤンチャなポロGTIに戻っていた( )。それだけに、がっぷり四つでのぞんだときの走りはかなりいい。速度域が上がるほど、フラットになるその乗り心地。直進安定性は極めて高く、小さいボディーをたくましく走らせる昔かたぎで頑固な走行フィールには、やっぱりほれぼれする。 ブレーキは忠実にスピードを殺し、フロントタイヤに荷重をため込む。タッチも過敏過ぎずダルさもなく、とても操作性がいい。そこからハンドルを切り始めると、フロントアクスルの剛性感がドッと高まる。さらに切り込めば野太いグリップ感とともに、コーナーをこれでもかと曲がる。「XDS」(電子制御デフ)の利きも含めてちょっと人工的にねじ込む感じが強いが、ボディーが小さいからそれも含めてカーブが楽しい。 今回の試乗車には、アクティブダンパーを備えた「“Sport Select”シャシー付きスポーツパフォーマンスキット」と、18インチアルミホイールからなるオプション「“Sport Select”パッケージ」が装備されていた。</p>