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「晁衡秘書監も洛陽への道を通ったばかりだが、どのように見てきたか」 楊国忠が値踏みするような目を仲麻呂に向けた。 「使者が言った通り、霊宝県から陝郡までは七十里(約三十八キロ)の隘路(あいろ)がつづきます。大軍の移動には不向きですから、伏兵の危険があるとなればなおさら慎重を期す必要…