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およそ不気味さにおいて、ルドンを凌(しの)ぐ画家はそういないだろう。 決して残酷な場面をグロテスクに描くわけではない。画家の絵の持つ怖さは、全く異質なものだ。 「幻想の画家」と称されるだけあって、この世にはないものが、登場する。人面蜘蛛(ぐも)、宙に下げられた頭、目玉の気球、等々。…