<p>赤・緑・金・白のクリスマスカラーに込められた意味とは?</p><p><色に込められた意味> クリスマスになると、赤や緑、金、白の装飾をよく見かけるようになります。 このよく使われる色たちには、それぞれに意味が込められていることをご存知でしょうか?</p><p>クリスマスカラーといえば赤・緑・金・白を中心に彩られますが、この4色は何を表しているのでしょう?詳しく取材しました。</p><p>日本の寺社仏閣、とくに神社などには青・赤・黄・白・黒の5色が多く使われています。 これは神道や仏教が、中国の自然哲学である陰陽五行説の影響を受けているためで、青(緑)は木、赤は火、黄は土、白は金、黒(紫)は水を表しています(5色=自然界を構成する要素)。5色は七夕の「五色の短冊」・鯉のぼり・神輿などの配色にも使われ、すっかり生活に溶けこんでいますね。 実は、キリスト教の世界でも、赤・緑・金・白のいわゆるクリスマスカラーには、それぞれユニークで重要な意味があります。 「教会ではクリスマスの4週間前からクリスマスまでを〈アドベント〉と呼んでいます。これは主を〈待ち望む期間〉とされています。このためクリスマスの1ヵ月程前から、飾りつけを始める習慣が根づいたのです。 赤・緑・金・白のなかで、最初に目に飛び込んでくるのは、赤ではないでしょうか。これはキリストの血を表しています。人々の罪をすべて背負って十字架で流した血。つまり赤はキリストの犠牲精神であり、その愛と寛大の象徴でもあるのです。それゆえキリスト教では、赤がテーマカラーとなっています」(門谷さん) 緑=永遠の命・神の永遠の愛の象徴 続いて緑。一番クリスマスらしい配色は、赤と緑の組み合わせではないでしょうか。緑のヒイラギの葉と赤い実は、クリスマスを演出するもっともポピュラーなアイテムです。白い箱に赤や緑のリボンがかけられたクリスマスプレゼント、見ただけでドキドキしてきますね。 「緑は赤を引き立てる落ち着いた色です。緑といえば、クリスマスツリー。これには1年中葉が落ちない常緑樹のモミの木が使われます。 ヨーロッパでは三角形の樹形が、信仰・希望・慈悲を表すとされ、葉は十字架にも見立てられています。 緑には強い生命力への願いが込められ、葉が落ちないことから永遠の命・神の永遠の愛の象徴ともなってきました」(門谷さん) 金=「光」や「王権」を表す クリスマスツリーの最上部を飾る金の星。これはトップスターといわれ、『新約聖書』のなかで、キリスト誕生を「東方の三博士」に知らせた「希望の星」を表しています。 この東方の三博士はベルレヘムに導かれ、赤ちゃんのキリストに黄金を献上しました。 「金もキリスト教では重要な色です。でも、金銭や豪華さを表すものではありません。これは〈光〉や〈王権〉の象徴。『新約聖書』ではキリストが誕生したとき、天使たちが夜空に現れて賛美したと記されます。 つまりキリストは、混沌とした世界、闇夜を照らす〈光〉としてこの世に生まれてきたのです。東方の三博士が黄金を献上したのは、キリストが王であることの証です。 世俗的な意味での王ではなく、人々を救うために命を投げ出した救世主である人類の王なのです」(門谷さん) クリスマスといえば雪。雪は純白で汚れのない世界を演出してくれます。謙虚な気持ちを抱かせてくれる色ですが、新しい年がやってくる! そんな希望と力を感じさせる色でもあります。 「赤・緑・金という強い色に白が加味されると、それだけで落ち着いた雰囲気が生まれます。</p>