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男女の別も貴賤(きせん)もない。誰もが人生という旅の道連れだ。互いを見て、行き先の違う赤の他人とは思えない。「なんて時は…クリスマスの時だけだと思いますよ」。けちで人嫌いの老人に、彼の甥(おい)は懇々と説いた。 ▼『クリスマス・キャロル』(ディケンズ作、村岡花子訳)の一節である。…