<p>株式で過去最大の資金流出、21日までの週-08年以降最悪の1年を象徴</p><p>株式で過去最大の資金流出、21日までの週-08年以降最悪の1年を象徴</p><p>主要中央銀行がインフレ退治の手を緩めない姿勢を鮮明にした後の数日に、投資家は記録的なペースで株式から資金を引き揚げた。世界の株式市場にとって金融危機以降で最悪の1年にふさわしい終わり方だ。</p><p>21日までの1週間に、株式ファンドからは過去最大となる約420億ドル(約5兆5700億円)が流出した。この週に入る直前に米連邦公開市場委員会(FOMC)が来年の政策見通しについてタカ派的な姿勢を示し、週内に欧州中央銀行(ECB)と日本銀行も続いた。年末恒例のトレンドも売りに寄与したと、ストラテジストらが指摘した。 この流出額はバンク・オブ・アメリカ(BofA)とシティグループ、バークレイズによるもので、いずれもEPFRグローバルのデータを引用。3行によると、債券ファンドとマネーマーケットファンドも同週に資金が純流出した。 通年では株式は依然、1665億ドルの純流入。投資家がまだ完全には降参していないことが示唆され、2023年の相場は一段安となる可能性がある。債券ファンドは通年で2570億ドルの純流出。BofAのストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、来年前半は債券が株式に対しアウトパフォームするとの見方を示している。 バークレイズのストラテジスト、エマニュエル・コー氏はリポートで、「2022年の問題の多くは解決されておらず、投資家は値動きの荒い新年の相場を覚悟すべきだ」と警告。「インフレ対リセッション(景気後退)の議論や企業業績の見通し、中国経済再開とウクライナ紛争が引き続き市場の関心を集めるだろう」と指摘した。 原題:Record Weekly Outflows Cap Worst Year for Equities Since 2008(抜粋) 最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中</p>