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<p>脱炭素に向けた次世代の発電方式「小型モジュール式原子炉」の設計をアメリカの原子力規制委員会が承認</p><p>脱炭素に向けた次世代の発電方式「小型モジュール式原子炉」の設計をアメリカの原子力規制委員会が承認</p><p>近年は環境に優しい発電方式として風力発電や太陽光発電などが注目されていますが、依然として原子力は化石燃料に代わるエネルギー源として有力な選択肢であり、国際エネルギー機関は「炭素排出正味ゼロ(ネットゼロエミッション)の達成には、21世紀半ばまでに原子力発電量を倍増させる必要がある」と提言しています。そんな中、アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)が2023年1月23日に、アメリカの民間企業・NuScale Powerの「小型モジュール式原子炉」の設計を承認しました。</p><p>であり、温室効果ガスを排出せずに50メガワットの電力を生成します。NuScale Powerの原子力発電プラント「VOYGR」のサイズは大型原子炉の約3分の1ほどであり、最大12個の小型モジュール式原子炉を収容できるとのこと。また、各モジュールは対流や重力といった自然のプロセスを活用し、追加の水や電力、オペレーターの操作なしで受動的に原子炉を冷却するシステムを備えています。 NuScale PowerのCEOを務めるジョン・ホプキンズ氏は、「NuScale Powerの小型モジュール式原子炉の設計について、NRCから歴史的な規則制定を発表できることをうれしく思います。また、このプロセスを通じて支援してくれた に感謝します」「エネルギー省は『革新的で信頼性の高いカーボンフリーのエネルギー源をアメリカ国内に確立する』という共通の目標を持つ、貴重なパートナーです」とコメントしています。 エネルギー省の原子力エネルギー局次官補を務めるキャスリン・ハフ氏は、「小型モジュール式原子炉はもはや抽象的な概念ではありません。NuScale Power、大学関係者、国立研究所、そしてNRCの努力のおかげで現実のものとなり、配備の準備が整ったのです。これは最高のイノベーションであり、アメリカではまだ始まったばかりなのです」と述べました。 エネルギー省は2014年以来、NuScale Powerやその他の小型モジュール式原子炉コンセプトの設計、ライセンス供与などを支援するため、6億ドル(約775億円)以上を提供してきました。今後はユタ州公営共同電力事業体(UAMPS)と協力して、 の敷地内にNuScale Powerの小型モジュール式原子炉6基を含むプラント「VOYGR」を配備し、デモンストレーションを行うとのこと。最初のモジュールは2029年に稼働が開始し、翌2030年にはプラントがフル稼働する予定です。 また、NuScale Powerはポーランド・ルーマニア・チェコ・ヨルダンを含む12カ国に小型モジュール式原子炉プラント展開するため、19の署名済み国内・国際協定を結んでいるとのことです。 この記事のタイトルとURLをコピーする</p>