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戦後初のCAの奮闘をたどった『エアガール』(2021年)、女子教育の先駆者の青春を綴った『津田梅子~お札になった留学生~』(2022年)――。

そんな2作に続く大型スペシャルドラマ『キッチン革命』が、第1夜2023年3月25日(土)、第2夜3月26日(日)と2夜連続で放送されることが決定した。

新たにスポットを当てるのは、戦前から戦後にかけて激動の時代に料理と台所で“食に関わる革命”を起こして日本を変えた2人の女性。

葵わかな、伊藤沙莉、薬師丸ひろ子という豪華実力派女優たちが、時代を切り拓いたパワフルな主人公を演じる。

男女問わずキッチンに立ち、レシピを見ながら料理をする光景は今ではありふれたものとなっている。しかし、誰もが自宅で料理人の味を再現できるようになったのは、戦後になってからのこと。その背景には、知られざる2人のパイオニアが存在した。

そのひとりが、今では誰もが当たり前のように使っている計量カップと計量スプーンを生み出し、現代で言うレシピの“料理カード”を作りあげた女性医師をモデルとした香美綾子(かがみ・あやこ)。

そして、もうひとりの“革命家”は、日本初の女性建築家をモデルとした浜崎マホ(はまざき・まほ)。戦後復興の荒波のなか、彼女が改革したのは“台所”だ。

このドラマでは、実在した2人の女性をそれぞれ第1夜・第2夜のモデルに据え、戦前から戦後の日本を舞台に、未来のために奮闘する彼女たちの姿をエネルギッシュに描き出す。

◆第1夜は葵わかな、第2夜は伊藤沙莉が主演

第1夜の主人公・香美綾子(かがみ・あやこ)を演じるのは、2009年のデビュー以来、ドラマ、映画、舞台で確かな存在感を発揮してきた葵わかな。

葵は、「綾子は、明治から大正、昭和と劇的に変化を遂げる時代のなか、女性に厳しい医学の世界でやりたいことに向かってまっすぐ走ったピュアな女性。綾子がみなさんの背中を押すようなキャラクターになったらいいなと思いながら演じています」と、キャラクターとリンクするかのようにひたむきに役柄に向き合っていることをコメント。

第2夜の主人公・浜崎マホ(はまざき・まほ)を演じるのは、高い演技力と自然体のキャラクターで話題作に引っ張りだこの伊藤沙莉。

伊藤は、「“当たり前に存在するもの”の初めの一歩を踏み出した女性たちを描いた物語です。革命を起こした彼女たちのおかげで“今”があることを表現できたらいいなと思いながら、憧れと敬意を持って演じさせていただいています」と、モデルとなった2人の女性にリスペクトを抱きながら撮影に挑んでいることを語った。

そして、壮年期の綾子にふんするのが、名女優・薬師丸ひろ子。

薬師丸は綾子とマホの運命が交錯するシーンを演じるが、「綾子とマホが初めて運命の出会いを果たす場面は、マホのやさしさ、温かさがまっすぐに伝わってきて、とても心温まるシーンになったと思っています」と、第1夜と第2夜をつなぐ存在としての思いを語り、「若い女性たちが大活躍するドラマです。ぜひ応援する気持ちで見ていただけたら」と呼びかけている。

◆葵わかな(香美綾子・役)コメント(全文)

私が演じる綾子は、明治から大正、昭和と劇的に変化を遂げる時代のなか、女性に厳しい医学の世界でやりたいことに向かってまっすぐ走ったピュアな女性。

彼女はいくつになっても好奇心を忘れず、愛情深い。その好奇心と愛情深さが、綾子の軸になっているのだと思います。

綾子がみなさんの背中を押すようなキャラクターになったらいいなと思いながら演じています。

ある人物に「誰を病気にしたくないの?」と聞かれるシーンがあるのですが、彼女は「みんなです。あなたやここで働いている人たち、あなたの家族も…」と答えるんです。

身内や友達だけでなく、まったく知らない人に対しても平等に愛情を持ってやさしい気持ちで接することができる…。綾子の人柄がよく出ているなと思って、私はこのセリフがとても気に入っています。

また、私と綾子の共通点は、料理や食べることが好きなところですね。

綾子は母や叔母が料理する姿を見ていて、「おもしろい! 自分もやってみたいな」と思うんですよね。そんなふうに、料理に対して興味があるところは似てるかなと思います。

この『キッチン革命』は料理というものを通して、世の中を幸せにそして健康にしたいなと奮闘した2人の女性の物語です。

意外と知らない“便利なもの”が誕生した瞬間が見られるドラマでもあるので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

◆伊藤沙莉(浜崎マホ・役)コメント(全文)

『キッチン革命』は今、“当たり前に存在するもの”の初めの一歩を踏み出した女性たちを描いた物語です。

革命を起こした彼女たちのおかげで“今”があることを表現できたらいいなと思いながら、演じています。

マホは、本当にかっこいい女性! ただ単純に“強い”のではなく、やり遂げたいこと、切り拓きたい道がある人ってこんなに強くて凛々しくてカッコいいんだなと感じています。

そんなマホをきちんと表現すべく、憧れと敬意を持って演じさせていただきました。

演じていて気持ちがよかったのは、“ダイニングキッチン”という名前が生まれた瞬間のシーン。目の前がパーッと開かれたような感覚になりました。

何かが生まれる瞬間って、とても気持ちいいですよね! 演じることができてうれしかったです。

マホとの共通点は、“とにかく一度、挑戦してみること”かな…。

マホには“ひとまずやってみよう”という考えがあるように思います。私はマホほど果敢なタイプではないのですが、一回チャレンジしてみないとわからないな、と思っているところは“遠からず”なのかなと思っています。(笑)

第1夜も第2夜もかっこいい女性たちが登場し、道が切り拓かれる瞬間が描かれます。素敵な奇跡をたくさんお届けできる作品ですので、ぜひご覧ください。

◆薬師丸ひろ子(香美綾子/壮年期・役)コメント(全文)

脚本を読んで、今とはだいぶ違う時代背景の中、未来を切り拓いていく若い女性たちの姿にとても感銘を受けました。

葵わかなさんと私が演じる綾子は、時代の先駆者。数々の苦悩や困難があるなか、目標と夢を持って突き進んで道を切り拓いた人で意思を強く持って生きる女性だと思います。

そして伊藤沙莉さん演じるマホは、非常に進歩的な女性。当時は受け入れられにくいところもあったかと思いますが、彼女もまた、夢と目標にまっすぐに向かったパイオニア(先駆者)だ思います。

私が気に入っているシーンは、綾子とマホが初めて運命の出会いを果たすところ。マホのやさしさ、温かさがまっすぐに伝わってきて、とても心温まるシーンになったと思っています。

伊藤さんとは2度目の共演ですが、本当にまっすぐなお芝居で、彼女の言うセリフには嘘がなく、真実がこぼれ落ちてくるようなお芝居をされる、とても素敵な女優さんだなとあらためて感じました。

この『キッチン革命』は、若い女性たちが大活躍するドラマです。爽快さや夢を感じていただける作品ですので、ぜひ応援する気持ちで見ていただけたらと思います。