21世紀(2001年以降)登場したクルマを眺めてみると、20世紀のクルマほど「珍車&迷車」と呼ばれるような存在が少ないことに気がつく。それだけメーカーのチャレンジが減ってしまったということなのかもしれない。寂しい……。
だが志高く登場したものの市場には見向きもされなかったとか、コンセプトが崇高すぎて理解されなかったなどという「残念なクルマ」は散見される。ここではそんな愛すべきクルマたちを紹介したい。
※本稿は2022年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年11月26日号
■ホンダ エレメント(2003-2011)
●今なら「アリ」な気もするクロスオーバー
2003年登場。「和製ディフェンダー」的な佇まいで今なら好事家の支持も得られそうだが、北米からの輸入車ということもあり、当時はキワモノ扱い。3年持たずに消滅した。
■ホンダ MDX(2003-2006)
●高級車+SUV+ミニバンで欲張りすぎた?
2003年登場。北米産3列シートSUVの初代モデルで、北米では今も3代目が販売中。日本アキュラの設立計画が立ち消えたことで、2代目は日本に輸入されずに終了した。
■ホンダ エディックス(2004-2009)
●2列6人乗りへの挑戦も結果は出せず
2004年登場。フロント3人乗りで2列目も3人乗りの、計6人乗り(全席独立シート)という珍しいパッケージ。1.7Lと2Lエンジンという設定もなにげに中途半端だった。
■トヨタ ベルタ(2005-2012)
●ヘンテコデザインの小型セダンは日本車の華
2005年登場。1990年代の珍車、プラッツの後継車として登場した時点で運命は決まっていたのかもしれない。2代目ヴィッツベースのセダンで、1Lと1.3Lエンジンを搭載していた。
■トヨタ パッソセッテ/ダイハツ ブーンルミナス(2008-2012)
●スライドドアだったら歴史は変わっていたかも
2008年登場。パッソ/ブーン人気に背中を押されてか3列シートの派生車として登場。スライドドアの初代シエンタ後継という位置付けなのにヒンジドアにするという失策!
■日産 スカイラインクロスオーバー(2009-2016)
●生まれてくるのが10年早かったスカイライン
2009年登場。スカイライン初のSUV。走りの評価は高かったが支持を得られず。SUV化は今なら当たり前の戦略のような気もするが、10年ほど早かったのかもしれない。
■スズキ スプラッシュ(2008-2014)
●なにげにカッコよかった残念コンパクト
2008年登場。スタイリッシュな小型車だが実用性重視の日本のユーザーには受け入れられず。オペル(独)、ボクスホール(英)のほかインド、中国でも兄弟車が走っていた。
■スズキ キザシ(2009-2015)
●スズキ最初にして最後のDセグ挑戦車
2009年登場。スズキ初のDセグセダンで北米、欧州、中国で販売された。エンジンは直4、2.4L。2015年12月に販売を終了し、残念ながらスズキはその後Dセグから撤退した。
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