「釧路外環(そとかん)わきで大規模な太陽光発電の計画が進んでいるみたいだぞ」。北海道釧路町の知り合いから電話を受けたのは12月上旬だった。正式名称が「釧路外環状道路」という全長16・8キロの自動車専用道路は、釧路湿原国立公園南側の湿原周縁部を東西に延びる道路の一つで、2019年に開通した。路線の大半が高架で、上り線下り線のいずれからも湿原を一望できる。この道を通るたびに新たな太陽光パネルが次々と建ち並ぶのを苦々しく思っていた記者は、早速、現地に走った。【本間浩昭】
天然温泉や足湯がある療養病棟で知る人ぞ知る病院のわきのでこぼこ道を北に走り、外環の下を抜けると、一面にヨシやススキが風にたなびく低層湿原が広がっていた。遠くに雪に覆われた雌阿寒岳が見えた。
情報によると、400ヘクタール近い湿原に巨大な太陽光発電施設が計画されているという。事業者のバックにドイツの掘削会社の資本が見え隠れするともささやかれた。このほか、隣接地にも複数の事業者の大きな計画がうごめいているようだ。外環をはさんだ南側は開通と同じ年に稼働した太陽光発電の濃い青色のパネルがほぼ三角形に並ぶ。発電出力1880キロワットの比較的大きな施設だが、これでさえ敷地面積は6・6ヘクタールしかない。道路をはさんだ向かい側の400ヘクタール近い湿原がソーラーパネルで埋まると考えると、めまいがした。
太陽光パネルは湿原の景観を一変させてしまうに違いない。湿原展望台や国指定史跡の北斗遺跡から眼下を眺めて失望する観光客の顔が見えるようだ。外環の下を抜けて100メートルもしない右側に「FOR SALE」と書かれた小さな看板を見つけた。「売ります」という意味の英語で、「06」で始まる市外局番は大阪市の業者を意味していた。
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引用元: ・【北海道】切り売りされた湿原 守ったのに…今度はソーラーパネルの海? [七波羅探題★]
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