フェラーリのシャルル・ルクレールは、2023年シーズンにメルセデスが上昇を続け、フェラーリとレッドブルとともにF1世界タイトルをめぐる三つ巴の戦いを繰り広げるだろうと考えている。
メルセデスの2022年シーズンは、頻発する新世代マシンのポーパシングで台無しになった。ポーパシングは複雑な空力現象であり、F1のレギュレーション変更をきっかけに発生した。
メルセデスはW13の問題を理解し解決するべく、休むことなく取り組んでいたが、あるコースで一歩前進したかと思うと、別のコースでは二歩後退してしまうようなことがしばしば見られた。最終的にメルセデスのエンジニアは、バウンシングするマシンの制御を取り戻すことができたが、シーズンの残りの期間にチャンピオンシップで重要な役割を果たすには遅すぎた。
それでもジョージ・ラッセルが第21戦ブラジルGPで勝利を飾ったことで、チームの努力は報われた。ルクレールの考えでは、このことが2023年にふたたびメルセデスが侮れない勢力となることを示唆しているという。
「メルセデスが戦いに加わると信じている」とルクレールは、最近のFIA授賞式で語った。
「他のチーム? 他のチームがトップ3に加わるかもしれないと考えられるような兆しはまだ見ていない」
「でもメルセデスはとても強力なマシンを持つだろう。最初のレースから最後のレースまで、どれだけ彼らが改善してきたかを目にした。彼らは何を間違えていたのか理解したと思うし、それは普通は改善への兆候だ。だから来年は3チームの戦いになることを願っている」
フェラーリは新チーム代表のフレデリック・バスールの指揮の下で2023年に臨む。レースでのドライバーの戦略を管理するためのオペレーションがしっかり整えられることが期待されている。
ルクレールは2023年のマシンについて、フェラーリが2023年により強力なマシンを投入するために今年のマシンから学ぶべく、長時間のシミュレーター作業を行っていることを明かした。そしてルクレールはフェラーリのハードワークが実を結ぶだろうと確信している。
「僕たちはかなり長い時間シミュレーター作業をしているから、自信がある」
「この1年、今年のマシンの弱点が何かということを理解しようと懸命に取り組んできた。来年のマシンをより優れたものにするためだ」
「難しい2020年シーズンの後、2021年シーズンはとても順調でリセットできた。それ以降僕たちは正しい方向に向かって、正しいやり方で取り組んできたと思う。こうしたことから、2023年には競争力のあるマシンが持てると確信している」