1月19日、同日に開幕するWRC世界ラリー選手権第1戦『ラリー・モンテカルロ』のシェイクダウンが行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が全体ベストタイムをマークした。
2023年もシーズンのオープニングイベントとして開催されるラリー・モンテカルロ。この伝統のラリーは今年、1月19日(木)から22日(日)にかけてモナコとフランスにまたがるかたちで競技が行われる。
4日間の会期中に全18本のスペシャルステージ(SS)が設定されるなか、現地の木曜20時過ぎ(日本時間では金曜4時過ぎ)に始まるSS1に先駆けて同日9時31分から開始されたシェイクダウンでは、通算9回目のラリー・モンテカルロ優勝を目指すオジエが1分44秒6というタイムで最速となった。
サント・アグネスからペンユまでの2.29kmの山岳路で行われたセッションの1走目は、ヒョンデのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が暫定ベストタイムとなる1分46秒8をマークしたが、シリーズ8冠王者は2度目のランでこれを上回り暫定2番手タイとなる1分45秒8をマーク。最終的にはさらに1.2秒タイムを縮め、全体ベストを記録している。
「いつものように、ここでは何が起こるかわからない」と計3回の走行後に語ったオジエ。
「雪はそれほど多くないようだが、今朝はすでに霜が降りていた。でも、ここに来るのはいつも楽しいよ」
ベテランのチームメイトに続いたのは昨季2022年、WRC史上最年少の22歳1日でドライバーズチャンピオンを獲得したカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)だ。チャンピオンナンバーの『1』は付けず従来どおり『69』のカーナンバーを選択した新王者は“モンテマイスター”であるオジエから0.3秒遅れた。
そこからコンマ1秒遅れた1分45秒0を記録したヌービルが3番手に。さらにコンマ1秒差後方にトヨタのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が続き、トヨタ勢はトップ4圏内に3台が入っている。
Mスポーツ・フォード勢は、5番手となったダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)の後方にピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)と、古巣復帰を果たした2019年王者オット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)が6番手と7番手で並んだ。
タナクと同じく移籍組のエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)は8番手。2023年に向けてワークス昇格を果たしたが今回は4台目のマシンで参戦している勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、オジエから2.8秒遅れて9番手となっている。10番手はMスポーツの3台目をドライブするジョルダン・セルデリディス(フォード・プーマ・ラリー1)だ。
シェイクダウン後、勝田は「もちろん興奮しています。天気はそれほど悪くありませんが気温がかなり不安定で、モンテらしいコンディションになりそうです」と語った。
前述のとおり、WRC開幕戦ラリー・モンテカルロのSS1“コル・ド・チュリニ”は現地20時05分(日本時間20日4時05分)からナイトステージとして実施される。
■2023年WRC世界ラリー選手権第1戦ラリー・モンテカルロ シェイクダウン結果
Pos. | No. | Driver | Machine | Gap |
---|---|---|---|---|
1 | 17 | S.オジエ | トヨタGRヤリス・ラリー1 | 1’44.6 |
2 | 69 | K.ロバンペラ | トヨタGRヤリス・ラリー1 | +0.3 |
3 | 11 | T.ヌービル | ヒョンデi20 Nラリー1 | +0.4 |
4 | 33 | E.エバンス | トヨタGRヤリス・ラリー1 | +0.5 |
5 | 6 | D.ソルド | ヒョンデi20 Nラリー1 | +0.9 |
6 | 7 | P-L.ルーベ | フォード・プーマ・ラリー1 | +1.1 |
7 | 8 | O.タナク | フォード・プーマ・ラリー1 | +1.5 |
8 | 4 | E.ラッピ | ヒョンデi20 Nラリー1 | +2.4 |
9 | 18 | 勝田貴元 | トヨタGRヤリス・ラリー1 | +2.8 |
10 | 9 | J.セルデリディス | フォード・プーマ・ラリー1 | +12.5 |
※リザルトは編集部集計