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 フランスGPが2024年にF1カレンダーに戻ってくるチャンスはかなり小さくなったように思われる。ポール・リカールでのレースを主催する、異なる公的機関が集まってできた企業が、今年末までに解散する見通しとなった。

 これを公表したのは、この団体を5年間率い、かつてロータスとマクラーレンのチーム代表を務めたエリック・ブーリエだ。フランスの日刊紙『L’Equipe』のインタビューでブーリエは次のように認めた。

「これで物語が終わる。この地域は、5年前にこのイベントをカレンダーに復帰させ、我々の国が再び最高レベルの舞台に登場することを可能にした。終わってしまうのはとても残念だ。前回の開催が完璧に行われるように多くの努力が払われたのだ」

2022年F1第12戦フランスGP
2022年F1第12戦フランスGP

 グランプリ・ド・フランスは、2017年に地元自治体と国の支援のもと設立された、同国では『公益団体』(フランス語ではGIP=Groupement d’Interet Public)と呼ばれる公的資金による企業だ。その団体は、一般的には、公的および民間のパートナーが集まったもので、公共の利益になると考えられるイベントのためにリソースを出し合う。

 4年半前のF1カレンダー復帰以来、プロヴァンス・アルプ・コートダジュールの行政区、フランス商工会議所、およびマルセイユ、ニース、トゥーロン、エクス・アン・プロバンス、カンヌの各自治体は、地元観光局やいくつかの民間企業とともに、グランプリ・ド・フランスに資金を提供してきた。

 グランプリ・ド・フランスが解散することで、将来のフランスGPについてF1と交渉するのに積極的なプロモーターが不在となり、フランスGPを、エミリア・ロマーニャGPおよびベルギーGPと交互開催するという計画は棚上げされる。スパ・フランコルシャンとイモラのレース主催者や、2024年の世界選手権から恒久的な出場枠を確保したいと考えているポルトガルやトルコにとっては、希望に近い形でグランプリを開催できる可能性が高まることになる。

 F1フランスGPは2018年に、2008年以来の復活を果たし、ポール・リカールで開催された。新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより中止された2020年は除き、2022年まで開催された後、2023年にはカレンダーから外れ、今後は他のグランプリとのローテーションのなかで開催することを目指していた。