2023年からWEC世界耐久選手権のハイパーカークラスにポルシェ963のカスタマーカーで参戦するハーツ・チーム・JOTAは1月18日、LMP2王者のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタと、ウィル・スティーブンスを起用すると発表した。
ダ・コスタとスティーブンスは、すでに2022年11月に発表されていたイーフェイ・イェとともに、38号車ポルシェ963をドライブする。
2022年、ダ・コスタとスティーブンスは、ロベルト・ゴンザレスとのトリオでJOTAからLMP2に参戦し、ル・マン24時間レースではクラス優勝を達成、さらにシリーズタイトルも手にしていた。
そのトリオのうちふたりが、ハイパーカーにステップアップするJOTAに残留。2台がエントリーするポルシェ963のカスタマー車両のうちの1台をドライブすることになった。
ダ・コスタは、昨年夏にポルシェのファクトリーフォーミュラEチームに参加した直後、JOTAからトップカテゴリーに参戦したい意向を表明していた。一方のスティーブンスは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権におけるウェイン・テイラー・レーシングのアキュラのプログラムを離れた後、トップレベルのプロトタイプシートを確保したと9月に語っていた。
「ここ数年、ともに素晴らしい結果を出してきたので、再びこのチームに加われることに感激している」とダ・コスタは語った。
「ハイパーカー・クラスへのステップアップは、新たなパートナーとの共同作業となり、ハーツ・チーム・JOTAの新車のステアリングを握るのが待ちきれない。モータースポーツ全体にとって大きな飛躍であり、これからの1年が思い出深いものになることを期待している」
スティーブンスは、「僕らはグループとして、すでに何年も一緒に仕事をしてきており、LMDhへの移行に役立つ強力な基盤を持っている」と述べている。
「新しいハーツ・チーム・JOTAとして、ともにレースをすることは特別な時間になるだろう」
ダ・コスタは、BMWチームMTEKでのLMGTEプロ参戦を経て、2019/20シーズンにJOTAへと加入、同チームから4シーズン連続のWEC参戦が決定した形だ。
マクラーレンF1開発ドライバーのスティーブンスは、昨年アンソニー・デビッドソンのレース引退に伴い、ゴンザレスの38号車のラインナップに加わった。
「アントニオ、ウィル、イーフェイのラインアップは、スピード、経験、そして若々しさを兼ね備えた強力な組み合わせだ」とJOTAの共同オーナーであるデビッド・クラークとサム・ヒグネットはコメントしている。
「近年、我々は成功を収めており、ハイパーカークラスではプライベーターとして、マニュファクチャラーチームへと戦いを挑むつもりだ」
「我々は今季最初のレースに向けた準備を進めており、またハーツ・チーム・JOTAの最初のカラーリングを発表することを楽しみにしている」