FIAは、1月18日、2023年に向けたF1部門の新たな体制を発表した。ニコラス・トンバジスがシングルシーターディレクターに任命され、FOMでスポーティングディレクターを務めてきたスティーブ・ニールセンがFIAスポーティングディレクターに就任する。
FIAがF1活動への投資とリソースを増やしつつあるなか、FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、FIAの内部手順の見直しを行い、F1部門の再編成を決定した。
新体制においては、2018年以来FIAでF1技術チームを率いてきたトンバジスがシングルシーターディレクターに就任し、より横断的な役割を担う。
トンバジスの直属として、スポーツ部門、技術部門、財務部門、戦略およびオペレーション部門の各ディレクターが就任する。スポーティングディレクターには、FOMで長年FIAと密接な協力関係の下で働いてきたスティーブ・ニールセンが選ばれた。FIAに新たに加入するニールセンは、スポーツ関係の問題すべてを監督する役割を果たす。レースコントロールとリモートオペレーションセンターの進展や、スポーティングレギュレーションへの将来的な修正などがここに含まれる。
これまでトンバジスが務めてきた技術部門責任者テクニカルディレクターのポジションには、2021年初めから副ディレクターを務めたティム・ゴスが就く。
FIA財務レギュレーションチームを発足以来率いてきたフェデリコ・ロディが、F1財務ディレクターに就任。元スポーティングディレクターのフランソワ・シカールが、新設されたF1戦略およびオペレーション担当ディレクターの役割を担う。彼は長期的な戦略計画、主なトラックサイドの活動およびロジスティクスを担当する。
「我々は、このスポーツの将来の規制を監督する適切な人々と共に、適切な体制を作り上げるべく、FIA内のF1担当チームに、十分な情報に基づいて重要な変更を加えるため、多くの時間と労力を費やしてきた」とビン・スライエム会長は述べている。
「組織内の人々を育成して権限を与え、同時に外部から専門知識と経験を持ち込むことにより、FOMおよびF1チームのパートナーと共に前進するうえで、我々は今、最良の立場にあると確信している」