運転免許を取得するときに通う教習所の指導員や事務員の給料はいくらなのでしょうか。今回は、教習所に勤務していた経験がある筆者が教習所の給料事情について解説します。教習所の職員の給料は業務内容に見合っているのか本音でお話します。
文/齋藤優太
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気になるさまざまな形態がある指導員(教官)の給料の実態
教習所の指導員の給料は、雇用形態によって異なるのが実情です。教習所の求人情報を見てみると、指導員の雇用形態は「正社員」と「契約社員」の2つがあります。給与は、固定給と時給があるものの、もらえる額に大きな違いはありません。
しかし、もらえる額が同じというのは、フルで働いたときの話です。そのため、年末年始の休校など長期休暇がある月は、時給社員の給与が少なくなります。もし、教習所の指導員になりたいと考えているのであれば、時給制ではなく、固定給の正社員の方が良いといえるでしょう。
また、指導員の給料は雇用形態だけでなく、資格の有無によっても異なります。教習生に運転を教える指定自動車教習所の指導員は、国家資格(教習指導員資格者証)が必要です。そのため、資格がない場合は、「指導員見習い」となり、資格を取得するまでは有資格者よりも低い給料となります。
教習所のホームページで指導員の給料を見てみると、指導員見習いの場合は月20万円前後、有資格者は月25万円前後が多いようです。また、教習所によっては、見習いの時期は契約社員で時給制、資格を保有したら正社員となるところもあります。中途採用の場合は、経験に応じて給与額を決めることが多いようです。
教習所の指導員は、新卒の会社員として働くのであれば、それなりの給与だといえるでしょう。しかし、指導員という仕事は、運転免許を保有していない人に運転を教えるという命がけの仕事です。
このことを考えると妥当な給料と言えるかどうかは、それぞれの考え方次第となります。指導員は、教習生からの「ありがとう」という言葉があったり、成長する姿を見れたりするという充実感があるからこそ、仕事を続けられているといえるでしょう。
給料が20万円下回ることも…。教習所の受付事務や営業職の給料は低め?
教習所の仕事には、指導員の他に受付事務や営業職などもあります。
教習所の求人情報を見てみると、受付事務の雇用形態は契約社員がほとんどですが、教習所によっては正社員で募集しているケースもあります。給与は雇用形態によって異なり、正社員の場合は固定給、契約社員の場合は時給制となるようです。もらえる額は指導員より低く、月20万円を下回ることも珍しくありません。
営業職も受付事務と同じように、雇用形態によって給与が異なります。雇用形態には正社員と契約社員があり、給与は正社員が固定給で、契約社員が時給制となるようです。給与額は、指導員より低く設定されているケースがほとんどです。
教習所の求人情報を見ると、教習所を支える受付事務や営業職の給料は、指導員より低いことが共通点だといえるでしょう。そのため、受付事務をしたいのであれば、時間の融通などがききやすい契約社員の方が良いといえます。