ポルシェは12月17日、2023年のWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に投入する新型LMDhマシン『ポルシェ963』の、ファクトリープログラムにおけるドライバーラインアップを発表した。
すでに10名のワークスドライバーが明らかにされていたが、今回ポルシェのシーズンエンド表彰式である『ナイト・オブ・チャンピオンズ』のタイミングでは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツからWECに参戦する2台の6名、そしてIMSAに挑む2台4名のレギュラードライバーの組み合わせが明らかにされた形だ。
WECでは5号車ポルシェ963を、デイン・キャメロン/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコウィッキがドライブ。6号車はケビン・エストーレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ファントールがドライブし、ル・マン、富士を含む世界を転戦する。
北米IMSAでは、6号車にニック・タンディ/マシュー・ジャミネが乗り込み、マット・キャンベルとフェリペ・ナッセが7号車を走らせることになった。開幕戦のデイトナ24時間レースでは、6号車にキャメロン、7号車にクリステンセンが追加ドライバーとして加わる。
IMSAでの追加ドライバーに関しては、現時点ではデイトナのみが発表されているが、キャメロンとクリステンセンはセブリング12時間、そしてプチ・ル・マン10時間にも出場する可能性が高いものとみられる。
このIMSAのラインアップは、12月上旬に行われたデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでのIMSA公認テストに参加した6人と合致する。
ポルシェはこれまで、963で2万9713.8kmのテスト走行を行ってきた。
ポルシェLMDhファクトリーディレクターのウルス・クラトレは、「世界耐久選手権と北米IMSAシリーズで導入された新しいレギュレーションに、我々はすぐに感銘を受けた」と述べている。
「我々は、2020年12月にいち早くコミットしたメーカーのひとつだ。グローバルに展開するポルシェ・ペンスキー・モータースポーツを設立したことも重要なマイルストーンとなった」
「ポルシェとペンスキーは、非常に成功した歴史を共有している。これからはそれをともに積み重ねていきたい」
ポルシェはまた、ジャンマリア・ブルーニ、ロマン・デュマ、リヒャルト・リエツ、トーマス・プライニングを来年のファクトリードライバーとして確保したことを確認したが、正確な配属はまだ決まっていない。
ブルーニはプロトン・コンペティションのプライベーター・ポルシェ963プログラムのドライバー候補に挙がっていることが分かっているが、カスタマーカーの納期が変更されたため、デビューは4月下旬となる予定だ。
一方、プライニングはポルシェ・アフィリエイテッド・ドライバーのデニス・オルセンとともに来年もDTMドイツ・ツーリングカー選手権へと参戦する予定だが、所属するチームは未定だ。