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 1月17日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSを運営するSROモータースポーツ・グループは、台湾のFIST-チームAAIが2023年のシリーズに2台のBMW M4 GT3で復帰すると発表した。またSROは、今季のエントリーが第2ラウンドの富士以降最大で40台もの台数となり、開幕ラウンドのタイには25台が出場する可能性があると明らかにした。

 FIST-チームAAIは台湾の強豪チームで、コロナ禍以前もアジアのレースで日本勢を苦しめる戦いを展開してきた。GTワールドチャレンジ・アジアがコロナ禍から立ち直った2022年は参戦できなかったものの、2023年はBMW M4 GT3を2台投入し、シリーズに復帰することになった。

 ドライバーラインアップも強力で、1台は女性ドライバーのベティ・チェンとジェシー・クローン、もう一台はケビン・チェンとイェンス・クリングマンと、BMWワークスドライバーを1名ずつ擁しプロ-アマクラスに参戦する。

「コロナ禍は、2019年末から私とチームのレースプログラムを制限してきたが、近い場所で戦える機会を活かすことで、なんとか自分の鋭さを保ってきたんだ」と語るのはケビン・チェン。

「世界がふたたび開かれるなか、FIST-チームAAIとともにGTワールドチャレンジ・アジアに参加する絶好の機会が来た。我々は昨年シリーズを見守ってきたが、この戦いを気に入っている。タイでグリッドに加わるのが待ちきれないよ」

「イェンスは開発の段階からM4 GT3を熟知しているし、昨シーズン、BMW Team StudieがM4 GT3でどれほどパフォーマンスがあるかを示してくれた。楽しみなシーズンに向けてすべての要素が揃っているよ」

 また、FIST-チームAAIのチームオーナーであるジュン-チャン・チェンの娘であるベティ・チェンは「今年、アジアで初めてのフルシーズンプログラムになるので、今から開幕が待ちきれない」と語った。

「パンデミックは私のキャリアにとっては良い時期ではないときに起こってしまったけれど、シリーズ復帰に備えて、ブリティッシュGTや多くの場所でマイレージを獲得することができた。M4 GT3を最大限に活用してくれるジェシーと組めることも素晴らしいと思う」

 またSROは、2022年のクリスマスの段階で、2023年の参戦を希望する全チームに対応できなくなったことを明かした。ジャパンカップの初戦となる富士スピードウェイでの第2ラウンド以降はシリーズ最多となる40台の出場が予想されるほか、第1ラウンドのタイでは少なくとも25台が出場する可能性が高いと明らかにしている。