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個性を出す!? 地元愛をアピール!? 街で目を惹くデザインナンバープレートの世界

 このところ街中でチラホラと見かけることも多い、カラフルなデザインが施されたイラスト入りのナンバープレート。

 「あれって何なの……?」と気になってはいるものの、イラストが入っている理由やどんな種類があるのか、その取得方法などは案外知られていないもの。

 ここでは、そんなデザインナンバーについて調べてみた。

文/井澤利昭、写真/国土交通省、東京都、広島市

カラフルなデザインが入ったナンバープレート、その始まりは原付バイクから

 正式な名称を「図柄入りナンバープレート」というデザインナンバーは、地方自治体が交付する原付バイクや小型特殊自動車用のナンバープレートとして2007年から採用されたのがその始まり。自治体の知名度アップによる観光促進やPR効果を狙った、いわゆる“ご当地ナンバー”として、現在までに実に500種類を超えるデザインが登場しており、今なおその数は増え続けている。

 いっぽう、一般的なクルマに取り付けられている国土交通省運輸支局交付のデザインナンバーは思いのほか歴史が浅く、2017年4月から2019年11月までの期間限定で交付の受付がされた「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」が最初。

 その後、2018年からは国内各地の運輸支局で「地方版図柄入りナンバープレート」の交付がスタートしたことで、さまざまなデザインのカラフルなナンバープレートを全国各地で日常的に目にすることとなった。

 ちなみにデザインナンバーの交付対象となるのは、車検証上の記載が「普通」「小型」「大型特殊」のいずれかにあたる自家用および事業用の車両もしくは、自家用の「軽自動車」のみ。事業用の軽自動車や二輪車は残念ながら対象外となっている。

個性を出す!? 地元愛をアピール!? 街で目を惹くデザインナンバープレートの世界
クルマ用のデザインナンバーとしては初となった「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」。寄付金付きには大会ロゴマークのデザインが入っていた
TM(C)Rugby World Cup Limited 2015

ビッグイベント開催を記念した特別デザインのナンバープレート

 2017年4月から受付がスタートし、クルマ用としては初のデザインナンバープレートとなった「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」は、イベントを周知し、盛り上がるために交付された記念品的なもの。その後の東京オリンピック・パラリンピック開催を記念した「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート(2017年10月~2021年9月受付)」と合わせて記憶に新しいところだ。

 この記念ナンバープレートの大きな特徴が、全国どこでも同じデザインのものが取得できるところ。いっぽうで、イベントに付随するカタチでの交付となるため、受付・交付の期間が限られている点には注意が必要で、一度取得した記念ナンバーを転居による住所変更や破損などで再交付してもらう場合、すでに申し込みの期間が過ぎてしまっていると同じデザインのものを取得することができない。

 現在は2025年に開催が予定されている日本国際博覧会(大阪・関西万博)を記念した「大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート」の受付が行われており、2025年12月26日までの期間限定で申し込むことが可能だ。

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2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の大会ロゴをモチーフにデザインされた「大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート」

地元の魅力を愛車でアピール! ご当地版のデザインナンバープレート

 “走る広告塔”として、その地域の魅力を発信することを目的に交付がスタートした「地方版図柄入りナンバープレート」は、文字どおり、その地域を代表する風景や観光スポット、名産品などをモチーフとしたバラエティ豊かなデザインが魅力。

 2018年10月に第一弾として全国41地域での交付がスタートするとたちまち人気となり、2020年5月にはさらに17地域が追加、現在は全国58の地域で導入されている。また新たに今年10月からは「いわき」「那須」「岡崎」「堺」「広島」という既存地域と、都道府県単位で申し込むことができる「秋田県」「栃木県」「群馬県」「東京都」「沖縄県」という全10地域で追加導入されることも決定。それぞれのデザインもすでに公開されており、早くも話題となっている。

 全国どこからでも申し込める記念ナンバーとは異なり、いわゆる“ご当地ナンバー”であるこれらはもちろん、それぞれの地域で登録される車両のみが交付の対象。その個性的なデザインの数々は、思わずその地域に引っ越したくなるほどの魅力を秘めている……!?

個性を出す!? 地元愛をアピール!? 街で目を惹くデザインナンバープレートの世界
2023年10月、新たに導入が決定している広島のデザインナンバーには、地元の人気プロ野球球団である広島東洋カープをモチーフとしたイラストが入る

デザインナンバーの申し込みはネットでOK! もちろんディーラーや販売店でも

 デザインナンバープレートは、一般社団法人 全国自動車標板協議会が公開している「図柄ナンバー申込サービス」のページから誰でも申し込むことができ、現在使用している番号を維持したまま交換することも可能。交付手数料等は地域によって異なりおおむね7000~10000円程度だが、ネットでの申請は不安という人や新しくクルマを購入する場合などは、ディーラーや販売店などに相談するのが手っ取り早いだろう。

図柄ナンバー申込サービス

 現在は、先ほども紹介した「大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート」と、対応する58地域の「地方版図柄入りナンバープレート」に加え、「日本を元気に!」「立ち上がれ!美しい日本」をテーマに全国47都道府県の花をモチーフにしたデザインが採用された「全国版図柄入りナンバープレート(2027年4月30日まで受付)」の申し込みが可能。

 それぞれモノトーン版とフルカラー版という2つの種類が用意されており、イベントの応援や地域振興を目的とした1000円以上の金額を寄付するとフルカラー版を選択できるようになっている。

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現在、申し込み可能なデザインナンバーのひとつである「全国版図柄入りナンバープレート」。47都道府県の花をモチーフに「日本全体で立ち上がろう」という思いが込められているという

 ちなみにラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックの記念ナンバーでは、白地に大会ロゴのみというシンプルなデザインのものが用意されていたため、軽自動車の黄色ナンバーを白ナンバーに変更する裏ワザとして話題となったが、現在交付されている軽自動車用のデザインナンバーには黄色(事業用登録車は緑色)のワクが入っており、そうした目的での変更を考えている人にはちょっぴり残念なことに。

 とはいえ「黄色い枠」があるだけで、パッと見だと白いプレートになるわけで、カラフルなボディカラー設定が多い軽自動車なのに、ナンバープレートは真っ黄色で色合いが変だな……と思っていた人には朗報と言える。ナンバープレートをちょっとしたオシャレパーツと考えると、かなり粋な制度だとも思う。

 思い入れのあるイベントや愛着のある地元の観光名所などを愛車の一部にできるのが魅力のデザインナンバープレートは、クルマとの思い出をより鮮明できる記念アイテムとしても最適。申し込みも意外と簡単なので、気になる人はぜひ導入を検討してみてはいかがだろうか?

【画像ギャラリー】イベント記念の特別仕様からご当地の名物イラストが入ったものまで! デザインナンバープレートが面白い!!(13枚)画像ギャラリー

投稿 地元愛をアピールしオシャレ感も出せる実は最強カスタムパーツ!?? 奥深くて雅なデザインプレートの世界自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。