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<p>ゴッホ絵画返還求めSOMPO提訴-ナチス時代に手放した銀行家子孫</p><p>ゴッホ絵画返還求めSOMPO提訴-ナチス時代に手放した銀行家子孫</p><p>損害保険ジャパンの前身の一つである安田火災海上保険が1987年に競売で落札したゴッホの「ひまわり」を巡り、かつての所有者である銀行家の子孫が絵画の返還を求める訴訟を起こした。</p><p>ソニー によるコロンビア・ピクチャーズ買収もこの時代だ。 訴訟はメンデルスゾーン・バルトルディ氏と妻のエルザさんの子孫が米イリノイ州北部地区の連邦地裁に昨年12月13日に提起したもので、絵画の返却に加え、「不当利得」の返還分として6億9000万ドル、懲罰的損害賠償金として7億5000万ドルの支払いを命じるよう求めている。 訴状によると、原告はSOMPOが同作品について、ナチスの政策による犠牲となったことを「長年知りながら、その事実を曲げて偽って伝えていた」と主張している。 SOMPOの広報担当者は電子メールで、「35年も前にクリスティーズのオークションを通じて公正に購入し、35年にわたって東京で展示してきた絵画であり、所有権の正当性について疑いの余地はない」と反論。「報道されたような相手方の主張については、まずは適用されるべき法令や事実認識の誤りなどについて、しっかりと法的に争うことになると思うが、現時点では詳細なコメントはできない」とした。 メンデルスゾーン・バルトルディ氏は1934年にこの絵画をパリの美術商ポール・ローゼンバーグ氏に託した。それとほぼ同時期に、絵画の所有権を妻エルザさんに公式に移管していた。ホロコースト前の時期に、ナチスによる資産没収を回避するため、こうした措置はよく取られていた。メンデルスゾーン・バルトルディ氏は35年に死去した。 大阪大学の西洋美術史講座の圀府寺司教授は、「ひまわり」を失えばSOMPOにとって「ものすごい痛手ではあるだろう」と指摘。「かなり会社のイメージと結び付けて出されているので、今回の件はかなり大変な状況かもしれない」と話した。 原題:</p>