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新宿御苑近くにある雑居ビルである。狭い階段を汗だくで四階まで上がっているのは世之介である。自身が所属している事務所に来たのだが、来るたびにこの階段の数が増えているような気がしてならない。 「お疲れ様でーす」 息も絶え絶えに世之介がドアを開けると、同じように汗だくの社長がランチを食べ…