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 1月14日にメキシコ・メキシコシティで開催された2022/2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の開幕戦『メキシコシティE-Prix』。日本メーカーで唯一の電動フォーミュラレースに参戦するニッサン・フォーミュラEチームは、サッシャ・フェネストラズが15位、ノルマン・ナトはリタイアという結果でレースを終えた。

 F1でもおなじみのエルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われたメキシコシティE-Prix。今季はナトとフェネストラズにドライバーラインアップを一新し、新たにニッサン・フォーミュラEチームとして参戦するニッサンは、日本でも活躍したフェネストラズが予選グループステージで好走を披露して、ポールポジションを決定するための“デュエル”に進出を果たす。

 最終的に予選8番手となったフェネストラズは、「予選でデュエルに進むことができて本当に嬉しい。激しい競争のなか、チームが素晴らしい仕事をしてくれて、もう少しで予選のセミファイナルに進出できるところだったよ」と予選を振り返った。

 迎えた決勝は8番グリッドから好スタートを決めたフェネストラズは、オープニングラップでポジションを上げると、レース中には6番手というポイント獲得圏内を走行する。しかし、レース終盤にエネルギーマネジメントのシステムトラブルが発生してしまったことで順位を落とし、最終的に15位フィニッシュとなった。

 このレース結果に「決勝はポイントを獲得できる可能性があっただけに少し悔しい」とフェネストラズは語った。

「レース終盤にはエネルギーマネジメントの問題があったけど、フリー走行と予選の間で大きな進歩があったし、改善すべきエリアも理解している」

サッシャ・フェネストラズ(ニッサン・フォーミュラEチーム)
サッシャ・フェネストラズ(ニッサン・フォーミュラEチーム)

 また、チームメイトのナトも決勝で好スタートを切ったが、アクシデントに巻き込まれ1周目でリタイアを余儀なくされた。

「期待していたレース展開ではなかった。決勝は1周目に追突されたダメージでリタイアせざるを得なかったんだ」とナト。

「新しいマシンに慣れるために可能な限り多く走る必要があるから今回の結果は悔しい。しかし、今回のレースで多くのデータを得て、改善のために何をすべきか把握することができたから、しっかりと切り替えて2週間後のディルイーヤに集中したい」

 そしてニッサン・フォーミュラEのゼネラルマネージャーであり、ニッサン・フォーミュラEチームのマネージングダイレクターを務めるトマソ・ヴォルペは、「週末を通じてマシンの強さが確認できていただけに少し悔しい結果だ」とコメントした。

「フェネストラズは素晴らしい走りで予選のデュエルに進出し、決勝も終盤にエネルギーマネジメントの問題が発生するまでは順調な走りで好タイムを重ねていた」

「残念な結果だったが、次のレースに向けてより良い結果を出すよう努力していく。改善すべき要素はあるけど、しっかりと開幕戦をスタートできて嬉しく思っている。今回のレースで起きたことを分析し、次戦に向けて戦略を立ていく」

 なおヴォルペは、今季からニッサンに加入したフェネストラズについて「ポイント獲得に値するパフォーマンスで、ポテンシャルの高さを見せてくれた」と高評価をしている。

サッシャ・フェネストラズ(ニッサン・フォーミュラEチーム)
サッシャ・フェネストラズ(ニッサン・フォーミュラEチーム)
ノルマン・ナト(ニッサン・フォーミュラEチーム)
ノルマン・ナト(ニッサン・フォーミュラEチーム)
ノルマン・ナト(ニッサン・フォーミュラEチーム)
ノルマン・ナト(ニッサン・フォーミュラEチーム)