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IntelのRaptor Lake-SについてはCPU毎に最適な電圧と動作クロックを示したV/FマップがCPU内に記録されるようになっていますが、このV/Fマップで大まかに内蔵されているCPUダイの品質を測る事が可能になっています。この点に着目したドイツのIgor’s LABが500個のRaptor Lake-S CPUを用いてオーバークロック耐性の違いを調査し、その結果が公開されました。

Core i9-13900KとKFの内、オーバークロック耐性が最も高いのGPU非搭載のKF。他のCPUでは異なる結果も

Intelが2022年10月から発売したRaptor Lake-SにはCPU毎に最適な電圧と動作クロックを示したV/Fマップが記録されており、このV/Fマップを基にCPUの素性やオーバークロックのポテンシャルを推測する事が出来ます。今回、このV/Fマップの読み取りとこのV/Fマップ値を基にCPUの素性をスコア化するSilicon Predictionに対応するASUS ROG Maximus Z790 HEROを用いてCore i9-13900KとKFをそれぞれ130個以上、Core i7-13700K/KF、Core i5-13600K/KFについてはそれぞれ50個近いCPUのSP値をドイツのIgor’s LABが調査し、まとめた結果を公表しています。

Intel 13th Gen Raptor Lake Binning – smaller, but still neat! | Part 2: i7-13700K/KF and i5-13600K/KF | igor’sLAB

CPUモデル SP平均値 SP中央値 SP最高値 SP最悪値 CPUのテスト個数
Core i9-13900K 99.6 99 114 81 132
Core i9-13900KF 101.1 102 111 91 164
Core i7-13700K 82.9 83 96 75 42
Core i7-13700KF 83.5 84 90 75 43
Core i5-13600K 81.8 81 91 76 51
Core i5-13600KF 78.5 78 96 58 48

SPについてはCPUのモデル通り、Core i9が最も高いSPを示しており平均値は100近くを記録していますが、この中で最も素性の良いCPUが含まれているのはCore i9-13900KFと言う結果になっています。詳細を見て見るとCore i9-13900KFではSP平均値が高い他、SP最悪値も低いためオーバークロック耐性が比較的高いCPUを掴める可能性が高いと言えます。

Core i7についてはSP平均や中央値、最悪値ともにCore i7-13700KとKFの間で大きな差は出ていませんが、Core i7-13700Kの方がSP96ptと言う高いSP値を持つ個体が存在しておりオーバークロック耐性を重視するのであればKバリアントを購入した方が満足のいく結果になる可能性がありそうです。

Core i5についてはKとKFの間で平均、中央値共に3pt近い差が出ており、最悪値に至ってはKに比べてKFが18ptも低いという結果になっています。SP最高値はKが96ptとKFの91ptより5pt上回っていますが、Core i5-13600KFについてはSP値があまり高くない個体が混じっている可能性があり、オーバークロック耐性を重視する場合はCore i5-13600Kを買う方が安全と言えそうです。

なお、このSP値については液体水素でのオーバークロックなどオーバークロックの限界に挑む方以外はあまり重要視する値ではありません。ですので、内蔵GPUが必要ならCore i9-13900Kを買い、内蔵GPU不要ならCore i9-13900KFを買えばよいです。

オーバークロック性能を何よりも重視するという人でない限りSP値が低いからと言ってCore i9-13900KやCore i5-13600KFを避ける必要は全くありません。


すぐに買えるかは分かりませんが、新型PS5と言われている『CFI-1200』のエントリーがAmazonで開始されていますので、欲しい方は早めのエントリーする事がオススメです。

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