「サーバー」と「サーバ」、どっちが正解? – 【ビジネス用語】
先日、上司に報告書を提出したら、「この”サーバー”って表現、全部”サーバ”に直して」と言われた。
えっ、サーバーじゃないの? ということで、今回のテーマは「長音(―)」。サーバとサーバー、どちらが正しい表現なのか。長音の使い方とあわせてご紹介します。
引用元: ・上司「この゛サーバー゛って表現、全部゛サーバ゛に直して」 部下「えっ?」 [472567884]
経済産業省の審議会のひとつである「JISC」(日本工業標準調査会)は、「外来語の表記に語尾の長音符号を省く場合の原則」として、もともと以下のように定めていました。
a) その言葉が3音以上の場合には、語尾に長音符号を付けない。(例:エレベータ/elevator)
b) その言葉が2音以下の場合には、語尾に長音符号を付ける。(例:カー/car、カバー/cover)
c) 複合の語は、それぞれの成分語について、上記a)又はb)を適用する。(例:モータカー/motor car)
d) 上記a)~c)による場合で、長音符号を書き表す音(例:テーパ/taper)、はねる音(例:ダンパ/damper)、及びつまる音(例:ニッパ/nipper)は、それぞれ1音と認め、拗(よう)音(例:シャワー/shower)は1音と認めない。
「エクスプローラー」「フォルダー」「コントローラー」「スキャナー」など、この長音問題に該当する用語は、とりわけIT用語に多く、
世界中のIT業界を牽引するMicrosoft社をはじめ、多くのIT・工業関連の企業が、長い間、このJIS規格に準じ長音を省いてきました。
しかしながら、新聞や雑誌などのメディアで「長音あり」が用いられ、
それが世の中に浸透しはじめると、Microsoft社は2008年、「コンピュータが日常必需品となり一般化してくるにつれて、長音なしの表記に対し違和感を覚えるユーザーが増えてきたことから、一般的な表記に合わせる時期」と判断。
国語審議会の答申を受けて出された、1991年の内閣告示第二号(下記参照)をベースにした表記に順次移行していくことを発表しました。
「長音は、原則として長音符号『ー』を用いて書く」、また「英語の語末の -er、-or、-ar などに当たるものは、
原則としてア列の長音とし、長音符号『ー』を用いて書き表す。ただし、慣用に応じて『ー』を省くことができる」
a) 専門分野の用語の表記による。 注記 学術用語においては、言語(特に英語)のつづりの終わりの -er、-or、-ar などを仮名書きにする場合に、長音符号を付けるか、付けないかについて厳格に一定にすることは困難であると認め、
各用語集の表記をそれぞれの専門分野の標準とするが、長音符号は、用いても略しても謝りでないことにしている。
※JISCのウェブサイトのJIS検索から、Z8301で検索すると確認できます
つまり、IT業界等では「長音あり」を採用しているものの、現時点で全業界が足並みを揃えるのは難しく、長音を付けるか否かに厳格な決まりは設けないということです。
長音を付けても付けなくても、間違いではありません。
しかしながら、ひとつの書類の中で長音アリとナシが入り混じっていたり、同じ企業のカタログにもかかわらず、製品によって違っていては統一感がありません。
業界や企業によっては、ガイドラインを設け一方に統一している場合もありますので、一度、確認してみるといいかもしれません。
今となってはもはや関係ないわな
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