スペインのバルセロナ-カタロニア・サーキットは、ターン14から15のシケインを取り除いた新レイアウトで、F1レースを開催するために必要なFIAグレード1ライセンスを取得することを考えている。
カタロニア・サーキットは1991年からF1スペインGPを開催している。2007年に、安全上の理由で、ターン14から15のシケインが設置された。それ以前にはラップ終盤に高速コーナーふたつを経てストレートへとつながるレイアウトだった。
しかし現在のレイアウトでは、メインストレートでのオーバーテイクのチャンスが制限されるという意見がドライバーたちから寄せられたこともあり、最終シケインを除いたバージョンを使用することが検討されてきた。
カタロニア・サーキットは、安全上の要件を満たし、シケインを除いたレイアウトでFIAの承認を得ることを目指していると認めた。そうすれば、F1を含むシリーズプロモーターは、使用したい方のレイアウトを選ぶことができる。
「2023年序盤にシケインなしのトラックの承認を受けることを意図しています。一方で、シケインを有するトラックも残ります」とカタロニア・サーキットのスポークスパーソンは、『RacingNews365』に対してコメントした。
「ホモロゲーションが終了すれば、各プロモーターは、(シケインがあるバージョンとないバージョンの)どちらのレイアウトでレースを開催するか、選べるようになるでしょう」
この数年、ドライバーたちは、カタロニア・サーキットのシケインを取り除けば、レースの面で改善するとして、コースレイアウト変更を求めてきた。
「このサーキットではバトルのチャンスが乏しい。それでレースがいつもすごくつまらなくなってしまうんだ」とジョージ・ラッセルは2021年に語っていた。
「15年前の最後のふたつのコーナー、つまり高速コーナーふたつに戻せば、前のマシンにもう少し近づいて、もっと高いスピードでストレートに入っていくことができる。そうすれば、ターン1に向けて、スリップストリームの効果が大幅に増えるだろう」
「ファンは、今よりはるかに速いスピードで走るマシンを見ることができる。ドライバーにとっては、信じられないほど高速のコーナーを走ることができて、エキサイティングだ」
「つまりウィンウィンということだ。今は(バトルの面で)とてもよくないサーキットだが、こうすることで簡単に改善することができる」