もっと詳しく

2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。

テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな課題に取り組み、くらしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。

今回取り上げるのは、灯篭や墓石の廃材をアップサイクルしている石材店の四代目・稲垣遼太さん。

「墓石を作る際にどうしても出てしまう端材を使って、この世にたったひとつの石の器を熟練の職人がひとつずつ手作りで丁寧に製作しています」(稲垣さん)

2020年4月に石の器のブランド「INASE」を設立した稲垣さん。それまで年間約10トンも捨てていた石の端材を再利用し、お皿などの製品に生まれ変わらせている。

石の持つ存在感、自然がつくりだした色や模様など、石にはたくさんの魅力があります。そうした貴重な資源を無駄なく活用して、多くの人に石の素晴らしさを知ってほしいです」(稲垣さん)

石の器の魅力について、レストラン「コレドガーナ」のシェフ・吉永慎太郎さんは次のように語る。

「温かいものは温かく、冷たいものは冷たいまま料理の良い状態を保てるのが石の魅力かなと思います」

◆「石屋の若手が増えてくれると…」

稲垣さんがこの器を作ったのは、ネットを介した1件の注文がはじまりだった。

「6年ぐらい前、(倉庫に)石のお皿っぽいものがあったのでネットに出品していたんです。それを見た神戸のステーキ店のシェフから『御影石でお皿を作ってほしい』と依頼されたのが、石の器の最初のきっかけです」(稲垣さん)

今では納期が6カ月待ちになるほどの人気商品に。料理が“映える”と、海外からも注文が後を絶たないという。

これからもずっと使ってもらえるような石の器を作っていきたいと語る稲垣さんが、未来に叶えたい夢は?

「こういった活動を見た若い方たちに作ってみたいと思ってもらって、石屋の若手が増えて、職人も増えてくれると、業界としても石屋の一人としても嬉しいことですし、活動を続けていきたいなという風に思っています」(稲垣さん)

なお、次回12月17日(土)放送の『しあわせのたね。』では、スポーツの持つ可能性を広げたるため、SDGsプロジェクトを立ち上げたプロバスケットチーム代表を特集する。