「放射能をめいっぱい吸い込んでいってね！」福島県、福島原発そばを通るサイクリングロード整備

　福島県は来春、浜通りの沿岸部に整備が進む県道広野小高線（通称・浜街道）にサイクリングルートを開設する。東日本大震災と東京電力福島第１原発事故で被災した相双地域の７市町を縦断し、観光振興、交流人口拡大につなげる。沿道に浪江町の道の駅なみえ、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館などの施設に自転車利用者を誘導する看板を設ける方針。必要に応じて標識や路面表示を設置し安全性を確保する。

　１３日の１２月定例県議会一般質問で曳地利光土木部長が橋本徹議員（県民連合、双葉郡）の質問に示した。県は相双地域の自治体や民間団体との協議を重ね、復興が進む地域の姿、太平洋を一望する景観など魅力ある風土を利用者に体感してもらえると判断した。年明けの検討会で正式決定する。県によると、複数の自治体に及ぶサイクリングルートは相双地域で初という。

　浜街道は広野町と南相馬市原町区を結ぶ。整備状況は【地図】の通り。全長５５・６㌔のうち３４・９㌔（６３％）が開通済み・開通予定となっている