1月14日、千葉県の幕張メッセで開催されている東京オートサロン2023のTOYOTA GAZOO Racingブースで行われたトークショーで、2023年からスーパーGT GT500クラスに参戦するTGR TEAM Deloitte TOM’Sのドライバーとして起用されることになった笹原右京が、さっそくTOYOTA GAZOO Racingドライバーの一員として登場した。
2022年から2023年に向けたスーパーGT/スーパーフォーミュラのオフシーズンの動きのなかで、最も注目を集める存在だった笹原。12月のスーパーフォーミュラ鈴鹿テストではKuo VANTELIN TEAM TOM’Sから参加し、TOYOTA GAZOO Racing陣営入りが濃厚となっていたが、1月12日、2023年はTGR TEAM Deloitte TOM’Sからジュリアーノ・アレジと組んでスーパーGTに参戦することが発表された。
そんな笹原が、さっそく1月13日に開幕した東京オートサロン2023で、TGRドライバーの一員としてトークショーに出演した。14日の9時45分から行われた『2023シーズンプレビュー』と題したトークショーでは、GRカンパニー佐藤恒治プレジデントをはじめ、WECからは小林可夢偉、平川亮、そしてWRCからはヤリ-マティ・ラトバラチーム代表、スーパーGT/スーパーフォーミュラからは大嶋和也、石浦宏明、小高一斗といった顔ぶれが登場。和気あいあいとしたトークのなか、今季の意気込みが語られていた。
トークショーが30分ほど経った後、新たなTGRドライバーとして登場した笹原は、TGRのロゴがついたワイシャツを着て登場。「このたび、2023年からTGRドライバーとなりました笹原右京です。今季はスーパーGTで37号車をドライブします。よろしくお願いします」と初々しい印象で他の出演者とグータッチをかわした。
ちなみに可夢偉からは「TGRはマジメじゃだめだぞ」とプレッシャーをかけられていたという笹原は、「めちゃくちゃ不安です(笑)」と終始緊張した表情が抜けない様子だったが、そんな笹原の起用について、GRカンパニー佐藤プレジデントは「先日、トヨタの本社でふたりで話をしたのですが、人間力がすごいんです」と説明した。
「笹原選手のSNSを見ていても、『右京がどこに行っても応援する』というメッセージがありますよね。愛され方がハンパない。このサファリパーク(笑)に入ってきてしまって大丈夫かと思いますが」と佐藤プレジデント。実際、このトークショーではふだんサーキットで笹原を応援していたファン、TEAM MUGENのファンが訪れ、笹原のTGRデビューを見守っていた。
そんな声に応えるかのように、笹原は新たなフィールドで「いちばんはサーキットでのパフォーマンスですが、観ているファンの皆さんに何か楽しんでもらえるような、そしてモータースポーツで感動を呼べるようなことができるように、全力を尽くしていきたい」と意気込んだ。
「今年は移籍して初年度になるので、パフォーマンスもそうですが、TGRの皆さんとともに、自分が参戦するスーパーGTでの全体的な底上げに協力できるようにしたいですし、パートナーのジュリアーノ選手とともに、まずは優勝を目指して全力で戦っていきたいと思います。応援よろしくお願いします」
トークショーで共演した大嶋、石浦も「僕たちが知らないことを知っているドライバー」とTGR入りを歓迎した。2023年のスーパーGTで、やはり大きな注目を集める存在なのは間違いなさそうだ。