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<p>1910年代にベルギーではインターネットに近いアイデアが実現していた</p><p>1910年代にベルギーではインターネットに近いアイデアが実現していた</p><p>WorldWideWeb(WWW)を発明したティム・バーナーズ=リー氏やTCP/IPプロトコルを開発したヴィントン・サーフ氏など、「インターネットの父」と呼ばれる人物は複数人存在します。しかし、インターネットの父たちが活躍するより前の1910年代には、デンマークで「インターネットの祖父」によってインターネットに近いアイデアが実践されていました。</p><p>さらに、オトレ氏は1934年に「音声や映像、文書などの情報を広大な敷地に保管し、離れた位置から電話で情報管理者に問い合わせて情報を遠隔地に表示させる」というアイデアを発表しました。 上記の「家や作業場所にいながら、遠く離れた場所に保管された情報を閲覧できる」というアイデアは、現代のGoogleやWikipedia、YouTubeといったウェブサービスに通じるものです。断片的なアイデア自体は当時のSF小説などでも扱われていたものの、アイデアを体系的にまとめたのはオトレ氏が初めてとされています。 オトレ氏らが考案した「MUNDANEUM」は人気を博しましたが、1924年にベルギー政府はゴム産業の見本市を開催するために敷地の半分を返却させました。さらに、ベルギー政府は1934年に「MUNDANEUM」の終了を宣言。新たな保管場所を見つけるまでファイルキャビネットはサンカントネール公園に残すことが許されましたが、1941年にナチスドイツ軍が建物を襲撃してアーカイブの大部分を破壊してしまいました。 ファイルキャビネットは一部が博物館に残るのみとなりましたが、オトレ氏らが考案した「あらゆる情報にアクセスできるファイルキャビネット」というアイデアはインターネットに形を変えて受け継がれています。</p>