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<p>阪神淡路大震災28年 震災を経験した人たちはどう歩んできたのか | NHK | WEB特集</p><p>「20歳の娘が残した絵本は、娘の生きた証」 絵本で命の大切さを伝え続ける父親がいます。 今月17日で 阪神・淡路大震災から28年です。</p><p>【NHK】今月17日で阪神淡路大震災から28年。震災の記憶を語り継ぐため、震災を経験した人たちの28年を見つめました。</p><p>街の歴史を絵に刻む 曹※弘利(チョ・ホンリ)さん 神戸市出身で、建築士の曹※弘利(チョ・ホンリ)さん。やさしいタッチの水彩画で、地元・神戸の街を描くことをライフワークにしています。絵を描き始めるきっかけは、28年前の阪神・淡路大震災でした。 ※チョ=曹の縦棒が1本 震災前夜、帰りが遅くなった曹さんは、神戸市須磨区の事務所に泊まっていたところ震災に遭いました。午前5時46分、大きな揺れに突き上げられ、曹さんの体は宙に浮くほどでした。揺れがおさまって窓の外を見ると、街に大きな火の手があがっているのが見えたといいます。生まれ育ったふるさとの町が火にのまれていくのを、曹※さんはただ見つめることしかできませんでした。 曹弘利さん 震災が起こるまで、あるのが当たり前だと思っていたふるさとの景色。写真や絵など、記録に残すことはしてきませんでした。当時の思いを、曹さんは「ふるさとをなくすということは、自分の足元をなくすようだった」と振り返ります。 もう、後悔しないように 震災後も各地で災害が相次ぎ、そのたびに胸を痛めた曹さん。自分の経験を生かせればと、新潟県中越地震や東日本大震災などの被災地にボランティアへかけつけました。訪れた先で目にしたのは、災害で景色が変わってしまった町並み。かつての神戸と重なりました。いまある景色も、残しておかないとまた変わってしまうかもしれない。 もう、後悔しないように。 曹さんは、仕事柄得意だったスケッチで、神戸の景色を描き始めました。描くのは、地域で親しまれる店や、そこに集まる人たち。これまでに100枚を超える絵を描いてきました。 曹さんの絵をきっかけに、地域の人たちも笑顔で話が弾みます。 いまも少しずつ、景色が変わりゆく街。「記憶のための記録」として、曹さんはこれからもふるさとを描き続けます。 (神戸放送局 カメラマン 遠藤夏帆)</p>