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 1月13日、千葉県の幕張メッセで開幕した東京オートサロン2023で、スーパーGT GT300クラスに参戦するBMW Team Studie×CSLが、2023年の参戦体制を発表した。2022年に引き続きBMW M4 GT3を使用し、荒聖治がエースドライバーを務めるが、新たに2012年にBMWにDTMチャンピオンをもたらしたワークスドライバーのブルーノ・シュペングラー、そして柳田真孝が加わり、豊富な実績をもつベテラン勢がドライブすることになった。

 2022年、BMW Mの50周年を祝いBMW M4 GT3、そしてミシュランタイヤの使用、BMWワークスドライバーのアウグスト・ファーフス起用と、大幅に体制を強化したBMW Team Studie×CSL。2022年は第3戦鈴鹿でポールポジションからチーム初優勝を飾るなど、期待に応える活躍をみせた。

 迎える2023年に向けてはさらに期待が高まるチームだが、その体制が東京オートサロン2023のBMWブースで発表された。ニールス・シュルンツェンBMWカスタマーサポート本部長、巻波浩之シニアマネージャーの挨拶に続きその体制が公開されたが、BMW M4 GT3、ミシュランの使用に変更はないものの、鈴木康昭代表からは驚きのドライバーラインアップが発表された。

 全幅の信頼を集めるエースドライバーの荒聖治は変更はないが、そのチームメイトとして発表されたのは、2012年のDTMチャンピオンである、BMWワークスドライバーのブルーノ・シュペングラーだ。ファーフスは2023年も参戦を希望していたが、LMDh活動や、WRTでのGTワールドチャレンジ・ヨーロッパの活動もあり、参戦は実現しなかったよう。

 さらに、シュペングラーは他カテゴリーとの兼ね合いから年間で全戦の参戦は実現しないようで、その不在を2003年・2010年のGT300チャンピオン、2011〜12年のGT500チャンピオンと四度のタイトルを誇る柳田真孝が埋める豪華なラインアップとなったのだ。

 シュペングラーはスーパーGTは初参戦となるが、DTMチャンピオンという大きな肩書きをもちBMWのことは熟知する。また柳田もBMWの印象こそないものの、スーパーGTでの数多くの勝利、チャンピオン、そしてミシュランタイヤを熟知しており、チームにとっては頼もしいラインアップと言えるだろう。

 その他の体制については、鈴木代表が監督を兼務。一方BMW M4 GT3はカラーリングが改められ、ホワイトをベースに幾何学模様のMカラーがななめに入るものに。レーシングスーツもこの模様となる。BMWジャパン、Mパフォーマンス・パーツ、ユニコーンのロゴも大きく入る。BMW Team Studie RQは才川智子さん、朝比奈果歩さん、新木みおさんの3人が継続し、新たに岡田夏芽さんが加わり4名体制となった。

 発表会に出席した荒は「昨年は初勝利を飾ることができましたが、8年かかってしまいました(苦笑)。しかしこれだけの体制がありますし、M4 GT3は僕が乗って来たなかでも速さ、気持ち良さがあるクルマ。今年はシーズンをリードしていきたい」とコメント。また柳田も「昨年は少し残念なシーズンでしたが、今年は経験を活かして、チーム、荒選手とともにトップを目指したいと思います」と語った。ちなみに荒と柳田は、2006年以来のコンビだという。

 さらに、シュペングラーはビデオメッセージを寄せ、「このシリーズに参戦するのは初めてなので、皆さんにお会いできるのを楽しみにしています」と意気込んだ。

 M4 GT3のパフォーマンス、そしてミシュランのポテンシャルが発揮されたときはトップを争う存在であることは、2022年の鈴鹿、そしてSUGOでも証明されている。“武器”を熟知するふたりのドライバーが加わり、どんな戦いをみせてくれるのか楽しみなところだ。

BMW Team Studieの2023年カラーリング
BMW Team Studieの2023年カラーリング
BMW Team Studieの2023年参戦体制会の様子
BMW Team Studieの2023年参戦体制会の様子
荒聖治と柳田真孝が組むのは、KONDO RACINGでの2006年以来となる。
荒聖治と柳田真孝が組むのは、KONDO RACINGでの2006年以来となる。
BMW Team Studieの2023年カラーリング
BMW Team Studieの2023年カラーリング
スーパーGTへのデビューが決まったブルーノ・シュペングラー
スーパーGTへのデビューが決まったブルーノ・シュペングラー