GT-Rの2022年モデルは、2022年9月14日に発表したカタログモデルと、両モデル合わせて100台限定の抽選販売(9月15~29日)となった特別仕様車「GT-R Premium edition T-spec」「GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」のほか、2022年4月に発表、8月5日に価格を発表したが即完売したGT-R NISMOなど、すべてのモデルが完売していた。
いつGT-Rの発売が復活するのか、待ち望んでいた人も多かったはずだ。
今回、日産が発表した、GT-R2024年モデルの発表・発売は2023年春を予定。GT-R NISMOのみ今夏発売予定している。
ラインナップは「GT-R pure edition」、「GT-R black edition」、「GT-R Premium edition T-spec」、「GT-R Track edition engineered by NISMO」、「GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」、「GT-R NISMO」、「GT-R NISMO Special edition」の8モデルで価格は未発表。
2022年モデルの時のように、発表後即完売になることが予想されるが、注文受付方法についての詳細は発表時に明らかにするという。
今回、先行公開した2024年モデルのエクステリアから見ていきたい。真っ先に飛び込んでくるのは、大幅にデザイン変更されたフロントマスクだ。
2022年モデルはVモーショングリルだったが、2024年モデルは長方形のグリルと、その下に同色バンパーが設けられ、大開口のバンパーという造形。一番変わったのはバンパー左右のデイタイムランニングライト。細長い六角形の形状となり、なかにはハニカムのなかに埋め込まれている。
リア回りは、リアスポイラーの形状のほか、2022年モデルのナンバー取り付け位置部分の形状が逆台形から台形(正確には六角形)となり、バンパー自体の形状、ディフューザーの形状も異なっている。
ディフューザー中央にはハニカム形状のリアバックランプが新設されている。よく見ないとわからないが、多岐にわたる大がかりな変更といえる。
一方、GT-R Nismo special editionも2022年モデルではVモーショングリルの下にブラックアウトしたバーがあり、大開口のアンダーグリル、左右にはLEDのフォグランプ&ヴェゼルというデザインだったが、2024年モデルは標準モデルと同じようにブラックアウトしたグリルの下にはボディ同色のバンパー、バンパー左右にはハニカム形状のデイタイミングランニングライトに変更。
リア回りもフロント以上に劇的に変わっており、リアウイング、バンパー、ディフューザーと大がかりな変更を受けている。
日産自動車COOのアシュワニ グプタは「最先端の技術と匠の技を掛け合せた本モデルは、新たなデザインをまとったR35型の集大成ともなるべきモデルです」と語っている。
■エンジン出力に変更はないが走りは大幅進化
日産によれば、GT-R2024年モデルは速さだけではなく、洗練された乗り味も追求し、トータルバランスを高次元まで求めだそうで、空力性能を向上させ、洗練された乗り味を実現。
最高出力を維持しながらも走行時の不要なノイズと振動は低減し、綿密に調律された感性に響くサウンドを実現するなど、車内の快適性も追求したという。実際、2022年モデルのスペックと今回発表されたスペックを見ると、エンジン出力、ボディサイズに変更はなかった(車重は未掲載)。
また、時代を牽引するクルマであり続ける「Trend Maker」でありたいという思いと、しっかりと地面を捉え駆動する車両「Traction Master」であるという考えから命名したT-specを冠した特別仕様車「NISSAN GT-R Premium edition T-spec」では、専用のサスペンションセッティングと専用カーボンセラミックブレーキなどを採用し、よりしなやかで上質な走りと、意のままに操れる楽しさの両立を実現。
■まだやることがあったのか?「史上最高のパフォーマンス!」というGT-R NISMOに期待
一方、「GT-R NISMO」は、レーシングテクノロジーを最大限注ぎ込み、空力性能の磨きこみとサスペンションのチューニング、フロントメカニカルLSDを追加することでコーナリング性能も向上させるなど、GT-R史上最高のパフォーマンスを発揮、2022年モデルからさらに進化しているというから驚きだ。
写真を見てもらえばわかるが、さらなる空力を追求したためか、標準車以上に、大きく変わっているのがわかる。
また、走りを支える「専用RECARO製カーボンバックバケットシート」も刷新し、車両との一体感、快適性を向上。
さらに「GT-R NISMO Special edition」では、ピストンリング、コンロッド、クランクシャフトなどに高精度重量バランスエンジン部品を採用し、クリヤー塗装を施したNISMO専用カーボン製エンジンフード(NACAダクト付)などを特別装備。
まだ進化すべき、改良を加えるところがあったのか、と驚いたが、これがほんとにほんとの最後のGT-Rになるのか?
その答えは、1月13日10時から東京オートサロンにて行われる「GT-R 2024年モデル発表会」の取材後に、本サイトにアップするので期待して待っていてほしい!
※参考 GT-R2022年モデル 価格表
■GT-R Black edition=1277万2100円
■GT-R Pure edition=1082万8400円
■GT-R Premium edition=1232万円
■GT-R Premium edition T-spec=1590万4900円
■GT-R Track edition engineered by NISMO=1463万6600円
■GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec=1788万1600円
■GT-R 2024年モデル主要諸元(ボディサイズ、エンジン出力変更なし)
・ボディサイズ:全長4710×全幅1895×全高1370mm
・ホイールベース:2780mm
・エンジン:VR38DETT(NISMOは専用チューニング)
・最高出力:570ps/6800rpm(NISMOは600ps/6800rpm)
・最大トルク:65.0kgm/3300~5800rpm(NISMOは66.5kgm/3600~5600rpm)
・トランスミッション:GR6型デュアルクラッチトランスミッション