グリッケンハウス・レーシングは、2023年のWEC世界耐久選手権にシングルカー体制で参戦し、ハイパーカークラスに復帰することを目指している。
ジム・グリッケンハウスはSportscar365に対し、彼の名を冠したチームが、7月のモンツァ6時間レースでリタイアして以来、シリーズに出場していない『グリッケンハウス007 LMH』のレース復帰を計画していることを認めた。
WECは12月12日、カタールのロサイル国際サーキットと2024年から6年に及ぶ開催契約の締結したことを発表した。アメリカチームのオーナーは、この発表が行われたカタールでのACOフランス西部自動車クラブとのミーティングに出席していた。
グリッケンハウスは2023年のエントリーについて「まだ作業進行中」と表現し、来年3月に行われる開幕戦セブリング1000マイルへの出場については確定していないことを認めている。
「我々は1台のマシンでシーズンに臨むことになる」とグリッケンハウスは語った。
「正確にいつから始めるか……ご存知のようにサプライチェーンの大きな問題があるが、それを解決しているところだ」
「可能な限りうまくやってみるつもりだ。ただ、いずれにせよWECには参加するし、ル・マンにも必ず出場する」
■ル・マンでの2台体制構築については「時期尚早」とグリッケンハウス
ピポ・モチュール製V8エンジンを搭載したハイパーカーで3度目のシーズンを目指す一方で、アメリカのチームはニュルブルクリンクでのレース復帰を目論んでおり、新たなロードカーの開発やメキシコの砂漠レース『バハ1000』へのゼロエミッション参戦という野心的な計画も持っている。
グリッケンハウスはWECのプログラムについて、「会社のイメージを高め、水素の開発やロードカー用の自社エンジンの開発をするまでに会社を拡大し、これらすべての目標を実現するためのパートナーを得ることだ」と語った。
また、ル・マン24時間レースに2台体制で参戦する可能性については、「まだ結論を出すのは早い」とし、チームは「ステップ・バイ・ステップ」で計画を進めていると述べた。
彼はまた、チームの潜在的なドライバーのラインアップについても自信を見せた。ピポ・デラーニやリチャード・ウエストブルックなど、チームのドライバーの何人かは、2023年シーズンを前にライバルとなるトップクラスメーカーと契約を結んでいる。
「ハイパーカーでWECを走りたいと考えている素晴らしいドライバーはたくさんいるので、ひとりかふたりは見つかるだろう」と、潜在的な欠員を埋めることについて彼は語った。
「私たちは非常に優秀なドライバーを確保できると思う」