もっと詳しく

子どもの頃、祖父母の家に行くと朝、楽しみがあった。鶏小屋での卵の採取。産みたてを3個も見つけると、小躍りしたものである。 もちろん食い意地からだが、歌人の故河野裕子さんは幼少期、大好物の卵にこんな引かれ方をしていたらしい。「パチンとお茶碗(わん)に割った卵の、むっくりとした黄味の存…