1月12日、ヒョンデ・モータースポーツは、ケータハムF1のチーム代表やルノーF1でマネージングディレクターを務めたシリル・アビテブールがチームの新代表に就任したことを明らかにした。
45歳のフランス人はドイツ、アルゼナウに拠点を置くチームに加わることになる。アビテブールが、ヒョンデが行うWRC世界ラリー選手権での活動をはじめ、ラリーやツーリングカーの分野でのカスタマーレーシング・プログラムの責任者となることで、韓国のメーカーはヒョンデ・モータースポーツの事業を強化したい考えだ。
前任のアンドレア・アダモが2021年12月に辞任して以来、1年以上にわたって空席となっていたポストに座るアビテブールは、ケータハムF1やルノーF1で要職に就いた経験と、15年にわたるモータースポーツでの経験をチームにもたらすことが期待されている。
「シリル・アビテブールをヒョンデ・ファミリーに迎えることができ、うれしく思う」と語るのは、ヒョンデ・モータースポーツのショーン・キム社長。
「シリルのF1での経験は、我々がWRCでより集中的にタイトル争いを行い、カスタマーレーシングチームをサポートするために、成長と改善のための新たな機会を探るのに役立つだろう。我々は彼が落ち着ついて環境を発見し、やがてチーム代表の役割を自分のものにするための時間を意図的に与えるつもりだ」
キム氏はチーム代表不在のなか、実質的なトップとしてWRCチームを成功に導いたジュリアン・モンセに感謝している。
「昨シーズン、決意をもって副代表の役割を引き受けたジュリアン・モンセに感謝したい。彼の指導のもと、我々は2022年シーズンに5つの勝利を挙げ、後半戦に強い勢いをつけることができた」
「ヒョンデ・モータースポーツの技術陣は、シリルとともにヒョンデ・モーターカンパニーのグローバルR&Dと密接に協力することで今後、より強力で明確なリーダーシップを発揮することを確信している」
ヒョンデ・モータースポーツの新代表に指名されたアビテブールは、次のように述べた。
「2023年からヒョンデ・モータースポーツにチーム代表として参加する機会を得たことをうれしく思っている。モータースポーツにおいても他の活動と同様に、ヒョンデ・ブランドは慎重にリーダーシップを構築している。チームが強力な競争力を持つことがすでに証明されているWRCとカスタマーレーシングのプログラムを管理し、その一部になることに大きな期待を抱いている」
「また、ラリーのコミュニティに身を置き、この壮大なスポーツをより深く知ることができることを楽しみにしている。ヒョンデは、この職務への移行をスムーズに行うために私を全面的にサポートしてくれている。仕事を始めるのが待ち遠しいよ」
1月10日に、2023年仕様の『ヒョンデi20 Nラリー1』を公開したヒョンデ・シェル・モビスWRTは既報のとおり、ラリー1規定2年目のシーズンにティエリー・ヌービルとエサペッカ・ラッピ、3台目マシンをシェアするダニ・ソルドとクレイグ・ブリーンの計4名でWRCのフルシーズンを戦っていく。