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 マイケル・アンドレッティは、自分のF1プロジェクトを支持しない多数の既存F1チームについて、彼らはF1全体のことではなく自分のチームの利益しか考えていないのだと強く批判した。

 2021年にアンドレッティはF1参戦の意向を示し、既存チームとの提携を目指して交渉を行い、2022年には、アンドレッティ・グローバルとしてF1に2024年から参戦するためにFIAに申請を行ったことを明らかにした。アルファロメオ/ザウバーとの交渉が終盤に来て決裂した後、新たな方向性を模索したアンドレッティは、アメリカの自動車メーカー、ゼネラルモーターズと契約を結び、アンドレッティ・キャデラックとしてF1エントリーを目指すことを、今年1月5日に発表した。

アンドレッティ・キャデラックがF1参戦の意向を表明
アンドレッティ・キャデラックがF1参戦の意向を表明

 この声明を受けてFIA会長は歓迎するコメントを発表したが、F1側の反応は冷ややかなものだった。既存F1チームの大部分が、11番目のチームが加わることにより、分配金が減ることに不満を持ち、チーム数増加を歓迎していないのだ。新規チームは、参入時に2億ドル(約263億円)を支払い、それが既存チームに割り当てられる規定があるものの、その額では足りないと考えるチームが多い。

 マイケル・アンドレッティは、『Forbes』の独占インタビューにおいて、反対者の根底にあるのは拝金主義であると発言した。

「すべて金の問題なのだ」とアンドレッティ。

「まず、彼らはプライズマネーの10分の1が減らされると考えている。それと同時に、我々がアメリカのスポンサーをすべて獲得してしまうという風に、極めて欲深く考えている」

「すべてが欲に支配されており、自分自身のことだけを考え、シリーズ全体の成長にとって何が最善かということなど考えていない」

 アンドレッティは、GMとともにF1プロジェクトを進めると発表したにもかかわらず、F1から歓迎の言葉がなかったことについて、大きな驚きはなかったと述べた。

マイケル・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)

「驚いてはいない。F1では(チームオーナーたちは)シリーズにとってベストなことではなく、自分自身のことを気にしているのだ。(FIA)会長モハメド(・ビン・スライエム)とチームオーナーとは立場が違う。モハメド会長は、スポーツの将来を見据え、それについて考えている。彼はレーサーであり、このシリーズにあとひとつかふたつチームが加わる必要があると理解している」

「これはFIAの選手権だ。(参入への)関心の表明を得るためのカードのほとんどを、FIAが握っている」

ステファノ・ドメニカリCEO&モハメド・ビン・スライエムFIA会長

 アンドレッティは、反対者が示す否定的な態度により、自分の決意はさらに強くなると述べた。

「自分の仕事に集中し、否定派の言葉に耳を傾けないようにしなければならない。私は否定派を自分のモチベーションのために利用している。彼らを黙らせるのは楽しいからね」

“否定派”からは、ゼネラルモーターズの関与の度合について疑問を呈する声が上がっている。ロイターの報道では、あるF1チーム関係者が、ゼネラルモーターズの関与は、完全なるマニュファクチャラーとしてのものというよりも、既存メーカーの製品にバッジをつけるだけの活動であるとコメントしたという。

 これに関してアンドレッティは「それは事実ではない。キャデラックはマシンの製造に大きく関与するだろう」と述べた。

「2025年に参入する場合、(新規定下の)新しいエンジンはまだ導入されていないので、今使用されている規格のものを使う必要がある。だが2026年には他のエンジンマニュファクチャラーと共に様々なことができる。単にエンジンにバッジをつけるだけということにはならないだろう。エンジンにはキャデラックの知的財産が含まれ、バッジをつけただけのエンジンにはならない」