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新型アルファードは6月!! カローラクロスビッグマイナーは秋!? 2023年トヨタラインナップ分析

 毎月足しげく新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。

 今回はトヨタ カローラクロスのビッグマイナーチェンジ時期、次期アルファード発表時期、ホンダのヴェゼルとZR-Vの関係、レクサスの新型コンパクトSUV、ロッキー&ライズの好調の理由…などなど、国内メーカーの「旬」の情報をまとめてお届け!!

※本稿は2022年12月のものです
文/遠藤徹、予想CG/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年1月10日号

■トヨタ カローラクロスは2023年秋にもビッグマイナーチェンジ

2023年秋のビッグマイナーチェンジが見えてきたトヨタ カローラクロス(写真は現行型)
2023年秋のビッグマイナーチェンジが見えてきたトヨタ カローラクロス(写真は現行型)

 カローラクロスは半導体不足などによる生産の遅れや人気の高さから、オーダーストップになっています。ところが受注再開は、2023年9月頃に予定しているビッグマイナーチェンジまではしない見通しになっています。

 カローラクロスはこれまでのバックオーダーが約2万台も溜まっているので、この分を生産して納車し終えて、ビッグマイナーチェンジのタイミングで受注を再開する計画のようなのです。

 このマイナーチェンジではヘッドランプ、グリル、シートなど内外装のデザインを変更します。1.8Lハイブリッドは新型プリウスが搭載する改良型を移植する可能性が高そうです。

■トヨタ 次期型アルファードは2023年6月発表の予定

 トヨタは、2023年6月にアルファードをフルモデルチェンジする方向でスケジュール調整をしています。姉妹車のヴェルファイアが設定されるかどうかはまだ明確になっていません。

■2023年5月にレクサス新型コンパクトSUVが発売

 レクサスは、2023年5月に新型コンパクトSUVを投入する方向で開発を進めているようです。レクサスブランドでは最も小さいSUVで、トヨタのヤリスクロスがベースとなります。

 搭載するパワーユニットは1.5Lハイブリッドで、2WDと4WDが用意される見込みです。

■トヨタ 新型クラウンは今後登場するボディタイプの投入時期が大幅に遅れる模様

 2022年7月に発表された新型クラウンクロスオーバーは、累計1万5000台以上と比較的堅調な受注推移を見せており、11月中旬現在の納期は2023年10月と1年近くの納車待ちとなっています。

 新型クラウンは今後、「スポーツ」「セダン」「エステート」と3タイプのモデルを追加していく予定ですが、クロスオーバーの受注が好調で生産が追い付かない状況のため、2023年は追加モデルの投入はなく、2024年に投入時期を遅らせざるを得ない状況になりそうです。

■トヨタ ノア/ヴォクシーとシエンタに納期の差が発生

2022年1月に発売されたノア/ヴォクシーは好調な売れゆきを見せていて、ハイブリッド車の納期で2024年3月と、1年以上の納車待ちになっている
2022年1月に発売されたノア/ヴォクシーは好調な売れゆきを見せていて、ハイブリッド車の納期で2024年3月と、1年以上の納車待ちになっている

 トヨタのミニバン、ノア/ヴォクシーとシエンタの納期に差が出てきています。

 2022年1月にフルモデルチェンジしたノア/ヴォクシーの納期は11月下旬現在、ハイブリッド車が2024年3月、ガソリン車が2023年12月と、1年以上の納車待ちになっています。

 これに対して2022年8月に一新したシエンタの納期は、ハイブリッドが2023年8月、ガソリン車が2023年5月です。後から登場した新しいシエンタのほうが納車は半年以上も早くなっているのです。

 それだけノア/ヴォクシーのほうが人気は高く、多くのバックオーダーを抱えているということになりますが、シエンタも売れゆきは健闘しています。シエンタの売れゆきは、販売店の多くが先代を上回る勢いでスタートしていると受け止めています。

■日産リーフ 再びのオーダーストップ

 日産は、電気自動車のリーフを再びオーダーストップしました。半導体不足などによって生産に支障が生じているためです。

 これによって日産は、エクストレイル、サクラ、アリア、フェアレディZに加えて、5車種もオーダーストップしていることになります。

■ホンダ ZR-Vは人気だがヴェゼルの売れゆきに影響か?

 ホンダは2023年4月に新小型SUVのZR-Vを発売すると発表しました。すでに9月頃から先行受注をスタートさせており、受注の出足は好調で、11月下旬時点の納期は2023年11月以降と1年待ちとなっています。

 ホンダのSUVにはコンパクトクラスのヴェゼルもありますが、こちらも絶好調の売れゆきで納期は1年待ちとなっています。つまりヴェゼル、ZR-Vとも1年待ちなので、待たされているユーザーのなかにはヴェゼルの購入をやめて、新しく登場したZR-Vに切り替えるケースも目立つようになってます。

 したがって、今後はZR-Vは好調に受注が進むのに反して、ヴェゼルの売れゆきにブレーキがかかる可能性があります。

■レクサス車は軒並みオーダーストップ!

 レクサスは半導体不足などによる影響を受け、ほとんどの車種がオーダーストップ状態にあり、販売店は売るクルマがなくて頭を抱えています。この状況は年初から続いており、ここ最近は特に困難な事態に陥っています。

 最近発売したRXは生産枠が限定されているため、受注した場合も抽選で成約を決めています。レクサスブランドは、当分こうした状況が続く見通しです。

■トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキーがともに売れゆきが好調な理由

コンパクトSUVのトヨタ ライズと、その姉妹車であるダイハツ ロッキーの売れゆきが好調。2021年に追加されたハイブリッド車の人気も高い
コンパクトSUVのトヨタ ライズと、その姉妹車であるダイハツ ロッキーの売れゆきが好調。2021年に追加されたハイブリッド車の人気も高い

 ブランド違いの姉妹車であるトヨタのライズとダイハツのロッキーが、ともに好調な売れゆきを見せています。

 この10月の販売台数は、ライズが8660台で前年同月比113.1%増、ロッキーは2238台で前年同月比429.1%増と急増しているのです。

 売れている理由は、モデルそのものの人気の高さに加えて、2021年11月に追加されたハイブリッド車が全体の半分以上の販売台数を占めており、これがリード役を果たしていることがあげられます。

 さらにライズの場合、納期がハイブリッド車で1年待ち、ガソリン車で7カ月待ちなのですが、サブスクの「KINTO」で契約すれば1カ月半から2カ月程度で納車が可能になり、この戦略が販売台数を引き上げている要因のひとつにもなっています。

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