希少なメルセデス ウニモグU500は10万ユーロ以上する。アメリカでは、6.4リッターのターボディーゼルエンジンを搭載した希少なメルセデス ウニモグU500が売りに出されていた。しかし、この四輪駆動の巨体は決して安くはない。
「ウニモグ」は長い間、伝説的な地位を築いてきた。ユニバーサルモーターカー、略して「ウニモグ」は、70年以上前から作られている。この全輪駆動の巨人には、ほぼ無限のバージョンがあり、その歴史のすべてを説明することは、この記事の範疇を超えている。したがって、これだけは言っておきたい。「ウニモグ」は、第二次世界大戦後の1945年に直接設計された。1949年にシリーズ生産が開始された初代「ウニモグ」は、当初は農業用車両として開発された。しかし、メルセデスはすぐにその応用範囲の広さを認識し、ウニモグの止むことのないサクセスストーリーをスタートさせたのである。
ウニモグは、森林、建設現場、戦場だけでなく、都市部でも活躍している。例えば、ウニモグのインプルメントキャリアは、道路の除雪や草刈り作業などの道路メンテナンスサービスで使用されている。そして、例外的に「ウニモグ」も個人が所有して愛用することも少なからずある。最も有名な個体は、アーノルド シュワルツェネッガーの愛車だが、2014年に彼はその「ウニモグ」を売却した。
オークションプラットフォーム「bringatrailer.com」で、「メルセデス ウニモグU500」の希少な民間仕様車が出品されていた。2002年から2007年にかけて、フレイトライナー社がアメリカ市場で販売したわずか184台のうちの1台である。
走行距離59,000kmのウニモグ
アークティックホワイトの「ウニモグU500」は、2006年に製造された1台で、この16年間で約59,000キロメートルを走行したそうだ。405型は、ショートホイールベース、ロングホイールベース、エンジンの違いなど、さまざまなバリエーションが用意されていたのだ。今回の1台は、3ウェイ ティッピング ベッドを搭載した「U500」だ。
6.4リッター直列6気筒ターボディーゼル
運転席の下には6.4リッターのターボディーゼル(OM906)が稼働する。直列6気筒は、280馬力と1,100Nm以上を発揮する。現在装着されているタイヤサイズ445/65 R 22.5(タイヤ圧コントロールシステムを含む)のオフロードタイヤでは、ウニモグの最高速度は90 km/hに制限される。オプションのホイールセットを装着した場合、ウニモグの最高速度は、110km/hまで伸ばせるはずだ。
写真で非常に細かくチェックすると、「ウニモグ」は平均以上の丁寧さを印象づける。全輪駆動のマシンの下回りも、ほとんど使われていないように見える。しかし、「ウニモグ」は、ラダーフレーム、ポータルアクスル、3つのロック式ディファレンシャル、永久4輪駆動、巨大なオフロードタイヤによって、事実上、万能モデルだ。
ウニモグに適した装備
この個体は、主に舗装された道路で使用されていたようだ。ボディだけでなく、3シーターの「ウニモグ」のインテリアもよく手入れされている印象を受ける。10万ユーロ(約1,500万円)以上するクルマにしては、コックピットの装備は手薄だが、「ウニモグ」としては、ほとんど高級なセンスを持っているのだ。運転席のエアサスペンションに加え、電動ウィンドウ、エアコンまで搭載している。
カーファックスによると、ウニモグは2012年に軽い追突事故を起こして、フロントボンネットを再塗装する必要があったそうだ。しかし、おそらく、相手の方がはるかに大きな打撃を受けたと思われる。
最高落札価格は10万ユーロ(約1,500万円)以上
また、800km前に整備を行ったばかりなので、新しいオーナーはすぐにでも乗り出すことができる。ただし、ひとつだけ小さな留意点があり、それは価格だ。残り数日の時点での最高入札額は106,750ドル(約1,500万円)相当と高い値が付いていたが、最終的には118,690ドル(約1,780万円)で終了した。大金だが、アーノルド シュワルツェネッガーの「ウニモグU1300 SE 6.4」は、20万ユーロ(約3,000万円)以上で取引された。それも8年前のことだ。
Text: Jan Götze
Photo: bringatrailer.com