12月10日、TEAM IMPULはYoutubeチャンネル『ホシノインパル 全開魂』のなかで、チャンネル初のライブを行ったが、このなかで2023年のスーパーGT GT500クラスでつけるカーナンバーについて触れた。当初、12月4日に行われたニスモフェスティバルのなかで『12』を継続すると宣言されていたが、異なる流れとなりそうだ。
2022年、平峰一貴/ベルトラン・バゲットのコンビで27年ぶりにカルソニックブルーのマシンにチャンピオンの称号をもたらしたTEAM IMPUL。そのチームのYoutubeチャンネルである『ホシノインパル 全開魂』では、インパルの市販エアロやレースに関するトークなどが公開されているが、12月10日、星野一義監督、星野一樹、インパル営業の冨永正志氏が出演し、ライブが公開された。
そのなかで話題になったのが、来季のカーナンバー。スーパーGT GT500クラスでは、チャンピオンを獲得すると『1』、もしくはその年に使っていたカーナンバーを継続する権利があるが、ニスモフェスティバルの中で行われたセレモニーのなかで一義監督は、ファンに向けて挨拶するなか、2023年のカーナンバーについて「ゼッケン1番という権利も与えられているんですけど、僕の気持ちとしては12番でやりたい」と語り、これに平峰、バゲットもうなずいていた。
ただこのニスモフェスティバルの様子を掲載したオートスポーツwebの記事ツイートを引用するかたちで、「絶対に『1』」とカーナンバー1を主張していたのが、今季からTEAM IMPULの躍進を支えた星野一樹だ。これに続き、さらに「『1』つけますよ」とSNSで父・一義監督の意向とは異なる主張をしていた。
そんなカーナンバーについて、12月10日に行われたライブのなかで、チャンピオンの報告、さらにファンからの質問に答えるなか、一樹の口から「来年のゼッケン、ここでクリアにしましょうよ」という発言が出た。
一樹は「監督、どうですか。みんなゼッケン1のためだけにやってきた訳ではないですけど、チャンピオンを目指して勝ち取って、それで『1』が選べるならば、メカニックもドライバーも、ファンの皆さんも、『1のカルソニック』を観たいんじゃないでしょうか」と一義監督に提案した。
これに対し一義監督は「(自分は)昭和生まれの人間だから。改めてゼッケン『1』を獲るためだけにやってきたわけじゃないし、今までゼッケン『12』のカルソニックでやってきたから、そのままでいいんじゃないかと思って軽くコメントしていた」と答えた。
「意外と『1』に集中していなかったんだよね。いちばん喜んでいるドライバー、チームも成長してきたし、そうすると自分の役目もどんどん軽くなってきて、若い人たちにどんどん仕事を振っていける。だいぶ仕事減ってきたな、なんて思っているのよ」
一義監督は続けて「レースをやらないわけじゃないけど、まわりが育ってきたというのが実感。ゼッケンについては(自分の)独断でそう言ったら、スタッフ、ドライバーの反発があった。だから、それでいいよ」と語り、一樹をはじめとしたTEAM IMPULの若い世代に判断を委ねたいと伝えた。
この返答に一樹は「『1』でいいですか!」と喜び。「やりました! 来年のカルソニックは『1』をつけます!」と笑顔で宣言した。
一時は『12』が継続か……!? と思われたカルソニックIMPUL Zの2023年のカーナンバーだが、正式なエントリーが出るまで断言はできないものの、このまま行けば『1』を使うことになりそうだ。カルソニックブルーのマシンがカーナンバー1をつけるのは、星野一義/影山正彦組で挑んだ1996年以来となる。