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 ジープの伝統を色濃く受け継ぐ、米国生まれの本格クロカンのラングラーに、限定車が登場。今回の限定車は、ショートボディの2ドアが復活。限定車の特典として、スペシャルカラーも用意。さらに特筆すべきは長年、ラングラーの大定番だったV6エンジン車であることだろう。200台が導入される限定ラングラーの詳細をお届けする。

文/大音安弘、写真/ステランティスジャパン

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■こだわり派の2ドアショートボディが限定復活

 ステランティスジャパンは2022年12月7日、ジープの本格クロカンであるラングラーの限定車「ジープ ラングラー ルビコン」を導入し、同日より販売を開始した。限定数は200台となり、価格は799万円だ。

限定車で復活した2ドアショートボディ「ルビコン」は200台だ

 ラングラーの最新ラインナップでは、4ドアロングボディの「アンリミテッド」のみとなり、パワーユニットも2L直4DOHCターボエンジンに限定されている。2ドアショートボディのカタログモデルは2021年で終了となっていたが、今回、限定車として日本仕様での最上級グレードとなる「ルビコン」が限定車として導入されている。

 限定車の特徴のひとつが、専用色となるパーブル塗装の「レインC/C」だ。このほかにも定番の「ブラックC/C」も設定。限定200台のうち102台が専用色の「レインC/C」だという。

■大排気量のトルクフルな走りで悪路も蹴散らせ!

 2ドアショートボディは、これまでも全車に自然吸気仕様となる3.6L V6DOHCエンジンを搭載。最高出力284ps/6400rpm、最大トルク347Nm/4100rpmを発揮。トランスミッションは最新の8速ATを組み合わせる。嬉しいことに、輸入車では珍しいレギュラーガソリン仕様だ。

愛され続ける大排気量エンジン、 3.6Lペンタスターエンジンを搭載する

 ルビコンの4WDシステムは、悪路走破性をより強化した「ロックトラック4×4」を標準搭載。これは、電子制御のセンターデフを搭載し、任意での2駆と4駆の切り替えだけでなく、自動的に前後輪のトランクションを配分することで、道を選ばずフルタイムで4WDが利用できるようにした「ロックトラック4×4」をベースに、悪路や岩登りに対応するローギアモード「4L」のギア比を4:1まで低くすることで、オフロード走破性を向上。

 さらに車内のボタン操作で、前後のデファレンシャルをロックが可能な「トゥルロック」までを備えたハードなクロカン向けのもの。これに悪路走破に有利なショートボディとの組み合わせとなれば、まさに鬼に金棒というわけだ。

悪路走破性を強化したルビコンとショートボディは、まさに最強の組み合わせだ

■ショートボディも手の出しにくい存在に……

 装備面では、アンリミテッドの「ルビコン」同様に、充実した内容を誇っており、レザーシート、フロントシートヒーター、ナビゲーションシステム付きのインフォメーションシステム、サブウーハー付きアルパイン製プレミアムスピーカー、サイドビューカメラ、オフロードカメラ、オートエアコンなど充実。

 もちろん、先進安全運転支援機能も搭載されており、前後のパークアシスト、リアバックカメラ、アダクティブクルーズコントロール(ACC)などを備わる。完全停止可能な衝突被害軽減ブレーキは含まれないが、ブレーキ制御機能付きの前面衝突警報が装備されている。

 エントリーグレード「スポーツ」の設定で、長らくラングラーエントリーの役目を担ってきたショートボディだが、2021年で設定を終了。2022年7月の価格改定で4ドア「アンリミテッド」のみとなり、大幅に価格が引き上げられたのは、皆さんもご存じのとおり。

 このため、今回の限定車も価格は「アンリミテッド」に迫る799万円のプライスを掲げている。2020年2月にも限定車として2ドアショートボディの「ルビコン」が導入されているが、その際の価格は589万円であった。

 つまり、210万円も価格が上昇したことになる。世界の名立たる本格クロカンとしては、お手頃さが魅力だったラングラーだが、今や立派な高級車となってしまったのは、寂しい限りだ。

2020年に導入された限定車「ルビコン」は589万円。今となっては、バーゲンプライスといえる

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