【中国農村部の絶望】オミクロン株感染爆発で医療崩壊、死者続出・・・河北省の村の看護師「村での正確な死者数すらわからない」

農村部では今まさに感染が拡大し、死者も続出しているようだ。

独誌「シュピーゲル」によると、中国の農村部では新型コロナのワクチン接種率が都市部よりも低い。
医療体制はもともと脆弱で、パンデミックが始まってからそれが強化されることもなかった。

そのため、規制緩和とともに感染が急激に拡大したものの、多くの地域では必要な医療が提供できていない。

北京・天津市に近い河北省南西部の村々を結ぶ道路沿いでは、ここ数週間、ほぼ毎日どこかで葬儀が行われているという。

高速道路沿いの畑には、多くの新しい墓が見られるようになった。
あちこちに小さな土の山が作られ、そこにプラスチック製の花が手向けられているのだ。

河北省のある村では、2022年12月半ばから新型コロナ感染が一気に拡大した。同村の唯一の医療機関は、看護師のリャンが妻と営む小さな診療所だ。

彼によると、1800～1900人の村民のうち、90％以上が一気に症状を示したという。オミクロン株の急激な流行に対しては、為すすべもなかった。

リャンは、当初はコロナ感染が疑われる患者に対して検査をし、イブプロフェンなどの基本的な薬を処方していた。

しかし、医療物資はすぐに底を尽きた。今できるのは、漢方薬と生理食塩水を投与することくらいだ。彼は村での正確な死者数すらわからないという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/22630cce21258b9e5418f3a1f606ee56bb6d10c9

新型コロナで死亡した患者の棺を、北京の火葬場の保管用コンテナに入れている様子