バフムトで大変厳しい戦闘が行われているのは、周知のとおりである。
「最も血生臭い戦線」との描写は、複数のメディアで目にしている。
戦線が動きにくい塹壕戦になっており、それは第一次世界大戦という、人間史上初めての大量殺戮が起こった戦争の暗い歴史を、ヨーロッパ人に思い起こさせるものだ。
このバフムトの隣町が、ソレダルという所である。北東わずか10キロの所にある。
5月中旬からワグネルの民兵(傭兵)が激しい戦闘を繰り広げている。
ウクライナ軍は塹壕戦に埋もれながら抵抗し、ほとんど譲ってこなかったが、ここ数日、ワグネル民兵とチェチェン連隊の支援を受けたロシア軍が、バフムトとソレダルで進撃しているという。
ソレダルでは、「ウクライナ軍は2日間撤退を余儀なくされ、町の半分弱を支配しているだけと言われている」と、この紛争に近い観察者が付け加えている。彼によると、「ロシア軍はさらに北のクラスノポリフカと南のソレダルとバフムトの間の空間全体に押し寄せている」という。『ル・フィガロ』が伝えた。
このことは、ウクライナ側も認めている。
ハンナ・マリアー国防副大臣は、1月9日、ロシア軍は、バフムト攻勢のために長年の目標であったソレダルの町の攻略を再び試みたと報告した。
「ワグネル・グループの最高の予備軍で編成された多数の突撃隊」を投入して損失を回復したとも述べている。
(中略)
ソレダルは、その名前から推測できるように、大きな塩鉱山がある。
ソレダルという町名は、文字通り「塩を与える」という意味だという。国営企業アルテムソルが年間約700万トンの塩を採掘している。
バフムトやソレダルを含むこの地域全体は、塩だけではなく、石膏、粘土、チョークなどの豊富な鉱床もある。
アメリカのシンクタンク・戦争研究所は、傭兵集団ワグネルのボスであるエフゲニー・プリゴジンが、この地域の鉱山から塩や石膏を採取して、財政目的にしようとしていると推定している。
これは、ワグネルの民兵がアフリカでやり慣れている方法だという。ホワイトハウス関係者の話として伝えている。
■位置の戦略的な重要性
バフムトとその周辺は、2つの主要道路が交わる、物流と鉄道の重要な分岐点である。何より、バフムトの陥落は、ウクライナ人にとって不可欠な都市であるスロヴィアンスクとクラマトルスクへの道をロシア軍に開くことになるという。
その意味で言えば、ソレダルが陥落すれば、バフムトのウクライナ軍は北、東、南からのロシア軍との挟撃戦に巻き込まれることになる。
しかし、「バフムトは、数ヶ月の砲撃で廃墟になってしまっていますが、そこを占領しても、ロシア軍は、高地と、クラマトルスクに向かう新しいウクライナ軍の防衛線に直面するために、決定的なものはもたらさないでしょう」と、軍事史家のセドリック・マス氏は、フィガロ紙にコメントを寄稿した。
(中略)
ドネツク州の親ロシア派分離主義者は1月9日、バフムトの近くの村を制圧したと発表し、町を「解放」したと述べた。一方でワグネルは、先月に既に、ワグネルの手によって解放されていたと、SNS上の声明で述べている。
このあたりも、よくわからない複雑な話である。
(中略)
1月8日、ゼレンスキー大統領は、当面の間、バフムートとソレダルは「どんなことがあっても持ちこたえる」ことができると宣言、さらなる部隊派遣を約束した。
この地域での戦闘の重要性を証明するように、ウクライナ地上軍司令官イヴァン・シルスキーは同日にバフムトとソレダルを訪れ、この戦線に従事する戦闘員たちを激励した。
同日、東部ウクライナ軍のセルヒィ・チェレヴァティ報道官は、ロシア軍はソレダルを支配していないと断言した。
戦争研究所が引用したウクライナの公式情報では、自国軍がバフムト付近のロシア軍陣地をいくつか奪還したとも伝えている(戦争研究所の情報は素晴らしいが、すべてではないし、この研究所はこの研究所の立場でものを言っている)。
ウクライナ軍が苦戦しているのは事実であるようだ。
クレミンナはどうなっているのか。あちらでウクライナ軍が勝利を確実なものにすれば、戦況はまたひっくり返るかもしれない。(以下ソース)
1/10(火) 13:26
https://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20230110-00332260
引用元: ・【軍事】ウクライナ軍が苦戦、ソレダルの戦略的重要性とは?この町がロシア軍の手に落ちると、バフムトはどうなり、戦況はどう動くか [樽悶★]
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